ヴァンクリーフ&アーペルのアルハンブラとは|ブランドの歴史と代表的なアルハンブラシリーズをご紹介
■INDEX
・はじめに
・ヴァンクリーフ&アーペルについて
・アルハンブラシリーズについて
・ホリデーコレクションとは
・ホリデーコレクションのおすすめアイテム5選
・最後に
■はじめに
今回はジュエリーブランドの一つである「ヴァンクリーフ&アーペル」についてご紹介します。
そのメインアイコンであるアルハンブラシリーズは、多くの芸能人やインフルエンサーも愛用しており、あまり詳しくないという方でも一度は見たことがあるのではないでしょうか。
今回はヴァンクリーフ&アーペルの歴史とアルハンブラシリーズについて、そしてアルハンブラの限定シリーズ「ホリデーコレクション」のオススメをご紹介していきます。
■ヴァンクリーフ&アーペルについて
ヴァンクリーフ&アーペルと言えば、世界5大ジュエラーであると同時にパリ5大宝飾店にも数えられる唯一のブランドです。
時代を超えて愛される普遍的なデザインと、それを実現する細部まで行き届いた緻密な加工・装飾技術は間違いなく世界トップクラスと言えるのではいでしょうか。
ブランドの歴史
ヴァンクリーフ&アーペルは1906年にパリのヴァンドーム広場で創業しました。
ブランド名の由来は創設者のアルフレッド・ヴァンクリーフとサロモン・アーペルの名前からきています。アルフレッド・ヴァンクリーフは宝石加工職人の息子であり、サロモン・アーペルは宝石商の息子でした。
なぜこの両名が協力してジュエリーブランドを立ち上げたのでしょうか。
それは、この2人の関係性を調べると分かると言われています。
実はこの2人は、続柄でいうところの義理の兄弟なのです。
サロモン・アーペルの妹であるエステル・アーペルとアルフレッド・ヴァンクリーフが結婚したことが、ヴァンクリーフ&アーペルが始まったきっかけだと言われています。
この結婚がなければ今の世界にヴァンクリーフ&アーペルはなかったのではないでしょうか。
創立後、ヴァンクリーフ&アーペルは順調に成長を遂げていきます。
ヴァンクリーフ&アーペルが産まれた1900年代初頭は、ちょうどアールヌーヴォー様式からアールデコ様式というデザインの過渡期だったと言われています。
そのような時流の変革期においてもヴァンクリーフ&アーペルはうまく流行を取り込み、1925年にパリ万国博覧会(別名、アールデコ博覧会)にてグランプリを受賞しています。
同時期にデザイナーに就任したルネ・ピュイサンは上記ヴァンクリーフ夫妻の娘であり、ヴァンクリーフ&アーペルを代表するデザイナーとして今でも名前が知られています。
そして、この記事でも取り上げるヴァンクリーフ&アーペルを代表するモチーフ『アルハンブラ』が生まれたのが1960年代です。
この時期にもなるとヴァンクリーフ&アーペルのネームバリューは今と比べても遜色なく、世界的な著名人からのスペシャルオーダーを数多く引き受けていました。
代表例を1人上げると、アメリカの大女優であり引退後はモナコの君主と結婚したグレース・ケリー王妃が挙げられます。
それ以降も数多くの有名なモチーフを発表し、ヴァンクリーフ&アーペルは今でも、世界の女性の憧れの的となり続けています。
■アルハンブラシリーズについて
上記の通り、アルハンブラシリーズは1960年代、正確には1968年に誕生したモチーフです。
四葉のクローバーをかたどった幸運の象徴であるアルハンブラは、登場から50年以上経った今でもなお愛され続けるヴァンクリーフ&アーペルを代表するアイテムとなりました。
その50年以上の歴史の中で、アルハンブラシリーズにも多彩な仲間が増えています。
ここではその代表的なものを紹介していきます。
ヴィンテージアルハンブラ
最もベーシックなアルハンブラです。
写真ではマザーオブパール(真珠の母貝)を使用していますが、他にも様々な種類の宝石を用いています。
トップの大きさは1.5㎝程度になり、他のシリーズと比較すると中間のサイズになります。
スウィート アルハンブラ
ヴィンテージアルハンブラよりもサイズダウンした、一番小さいアルハンブラです。
パピヨンと呼ばれる蝶モチーフも存在します。
2007年に発表され、主に若い女性を中心に人気を集めています。
ラッキー アルハンブラ
蝶やハート型などをモチーフにしたアルハンブラ。
サイズはヴィンテージアルハンブラと同じくらいです。
四葉と蝶の組み合わせのモチームもあり、華やかなアルハンブラと言えるのではないでしょうか。
ピュア アルハンブラ
アルハンブラシリーズはミル打ち(四葉のフチの金属が丸い粒の様に連続して彫られている技法)が特徴的です。
一方でピュアアルハンブラは、全体に段差が一切ない滑らかな仕上がりです。
他のアルハンブラとは違うしなやかな印象で、アルハンブラが好きだけど他の人と被りたくないという方におすすめです。
マジック アルハンブラ
2006年、ヴァンクリーフ&アーペル100周年の年に発表されたマジックアルハンブラは、ヴィンテージアルハンブラよりも1.5倍程度大きいアルハンブラです。
モチーフが複数ついているものも存在し、そちらは様々なサイズの四葉が胸元を彩ってくれます。
▼マジックアルハンブラ 6モチーフ ネックレス
ビザンチン アルハンブラ
マジックアルハンブラと同時期に発表されたビザンチンアルハンブラは、宝石を使わずに金属だけで四葉を表現したアルハンブラです。
シンプルで他のアルハンブラにはない印象を与えてくれるため、ピュアアルハンブラ同様、他の人と被りたくないという方におすすめです。
以上がアルハンブラシリーズの代表的な種類です。
これだけたくさん種類があると、どれを買っていいか迷ってしまうという方も多いのではないでしょうか。
街中などでよく見かけるのは、一番スタンダードなヴィンテージアルハンブラかと思います。
しかし、実はヴィンテージアルハンブラの中にも特に人気なものが存在するのです。
それは中古でも定価と同じかそれ以上の金額で販売されるほどの人気を誇る、「ホリデーコレクション」と呼ばれるヴィンテージアルハンブラです。
■ホリデーコレクションとは
ホリデーコレクションとは、毎年クリスマスの時期にだけ販売される期間限定・数量限定のヴィンテージアルハンブラのペンダントのことです。
2005年から販売が始まったこのコレクションは、毎年予約の段階で完売してしまうほどの人気を集めています。
その最大の特徴は、年によってセッティングされている宝石が違うことです。
▼2020年のホリデーコレクション
例年とは異なり宝石をセッティングせず、ホワイトゴールドをギヨシェ彫り(放射状の彫りのこと)にしたことで話題となりました。
毎年セッティングされる宝石が違うとなると、どの年のホリデーコレクションが一番人気なの?と気になる方もいるのではないでしょうか。
そこで、今回は人気のホリデーコレクションをピックアップしてご紹介していきます。
■ホリデーコレクションのおすすめアイテム5選
その希少性もあり、すぐに売り切れてしまうホリデーコレクション。
特に人気のアイテム5つをご紹介いたします。
2009年 マザーオブパール×ホワイトゴールド
マザーオブパール×ホワイトゴールドが人気を集めた理由はホワイトゴールドにあります。
ホワイトゴールドを使用したホリデーコレクションは、2020年のホリデーコレクションが出るまで2009年のこのアイテムだけでした。
マザーオブパール、ホワイトゴールド、ワンポイントダイヤの3つがそろった唯一のアルハンブラであり、ピュアホワイトがトレンドとなる2021年でも変わらず人気を集めるのではないでしょうか。
2010年 ラピスラズリ×イエローゴールド
独特の深い青みを持ったラピスラズリのホリデーコレクションは、特に市場流通量の少ないレアアイテムです。
その希少価値は中古販売価格にも表れており、50万円前後で販売されています(他のホリデーコレクションは約40~45万での販売が多いです*)。
ただでさえ希少性の高いホリデーコレクションの中でも、ラピスラズリは見つけられただけでも運が良いレアアイテムの1つと言われています。
*2021年5月3日現在
2012年 マザーオブパール×ピンクゴールド
白いシェルとピンクゴールドを組み合わせた2012年のホリデーシーズンは、特に日本人に合うと評判のアイテムです。
日本人の肌の色になじみやすいピンクゴールドに加えて、柔らかいホワイトのシェルがたおやかな印象を与えてくれます。
ワンポイントのダイヤモンドもアクセントとなり、コーディネート全体を明るくしてくれる万能な一品です。
2016年 オニキス×ピンクゴールド
2012年と同様、ピンクゴールドを用いたホリデーコレクションです。
ピンクゴールド素材は非常に人気を集め、2011年、2013年、2014年に販売されたホリデーコレクションもピンクゴールドを採用していました。
それらと2016年のホリデーコレクションの違いは、定番のオニキスを使っているかどうかという点です。
肌の色に合いやすいピンクゴールド×どんな洋服にも合わせやすい黒という抜群の汎用性が特に人気を集める理由となっていると考えられます。
2017年 ブルズアイ×ピンクゴールド
金運や仕事運アップのお守りとしても知られるタイガーズアイ、その親戚にあたる宝石がブルズアイです。
ブルズアイのニュアンスカラーは様々なコーディネートに合わせやすく、色々な服に合わせられる色がいいけどオニキスのような黒だと強すぎる……という方におすすめです。
地味になりすぎない深さのブラウンカラーとピンクゴールドが組み合わさり、独特の大人っぽさを演出してくれるのではないでしょうか。
また、ブルズアイの縞模様はまったく同じものは2つとなく、まさに一点ものと言えます。ぜひお気に入りの一品を見つけてみてください。
■最後に
今回は、ヴァンクリーフ&アーペルを紹介しました。
アルハンブラシリーズの中でも、希少性が高いコレクションアイテムもあり、多彩な魅力にあふれたブランドといえます。
この機会に自分に似合う一品を探してみてはいかがでしょうか。