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マメ知識

この金は本物?買うとき、売るとき、その前に

まず刻印をチェック、わからない時は磁石でチェック

金製品には、純金の分量が示された値が刻印されています。戦前の金製品には「純金」または刻印がないものも存在しますが、現在の日本製のアクセサリーにはほぼすべて刻印が押されています。つまり、刻印がない最近のアクセサリーは、基本的に金めっきと考えてよいでしょう。純金を表す「K24」、一般的にアクセサリーでよく使われる「K18」の他、金めっきであることを表示する「GP」や「GF」などの刻印も存在しています。まずはこの刻印をチェックしてみましょう。

とはいえ、海外で購入したアクセサリーには、金めっきに「K18」などの刻印がされている場合もあるので、単純に刻印の有無だけでは金であるかは判断できません。また逆に、貴金属ワイヤーを使用した手作りのワイヤーアートアクセサリーの場合は、14Kなどを使用しているが刻印がないという場合もあります。刻印がなく、見た目にも本物の金なのか金めっきなのかわからない時は、磁石を近付けてみてください。めっき製品は磁石に反応し、くっつく場合があります。

磁石で確認する場合は、チェーンタイプのアクセサリー類は留め金部分を避け、チェーン本体に磁石を当てるようにしてください。留め金部分は通常、金を使用しているアクセサリーでも強度の関係で金めっきを使用しています。

有名なアルキメデスの原理も金の判別から生まれた

他に知られる金の判別法は、比重計測と薬品反応があります。物理法則として知られるアルキメデスの原理。この原理が発見されたのが純金の鑑定方法を模索している最中だったことは、有名な話です。実際に金に含まれる混ぜ物の量の測定や真贋の鑑定には、このアルキメデスの原理を利用した比重測定装置が使用されています。巧妙な贋作は金の比重に似せて作られていることもあり、比重だけで単純に金と判断することはできません。しかし、精巧な比重測定装置はかなりの精度で金とそれ以外を見分けることができます。とはいえ、比重計測装置は安くても5万程度と決して簡単に購入できる値段ではありません。簡易的な比重測定を自宅で行う場合でも、アクセサリーが軽量で小さい場合は細かな計測ができるはかりが必要になるなど、残念ながら自己チェックにはあまり向いていません。

もう一つ、薬品でめっきか金かをチェックする方法があります。めっきは薬品の硝酸をつけると化学反応を起こし、緑色の泡を出します。金は硝酸には反応しないので、特に何も起こりません。この違いをチェックすることで、本物の金か金めっきかを区別することができます。

硝酸は少量であれば特に取り扱いに資格は必要なく、薬局で購入することができます。
しかし、この硝酸は非常に強い薬品で取り扱いが難しく、法律上は劇物に指定され、危険物第6類に分類されています。薬品に関わる事故が発生しているため、自治体によっては一般人への販売が自粛されている場合があります。また、硝酸を掛けたアクセサリーは見た目にも損傷するため、あまり自己鑑定に向いている方法とは言えません。

いざ買取、高額査定を受けるには?

基本的に、金製品であれば金含有量の低い10Kから入れ歯、虫歯の詰め物、地金まで、なんでも買い取ってもらえます。壊れたアクセサリーなど、これは無理かも…と思っても、まずは一度査定に出してみましょう。さて、いざ金製品のアクセサリーの買取を依頼するとき、高額査定を受けるにはどうすればよいのでしょうか。実はポイントがいくつかあります。

1)アクセサリーは状態とデザインの流行でも値段が変わる
純粋に金としての価値以外に、アクセサリーにはデザインやブランドという付加価値があります。有名人が身に付けて話題になったことで、金の重量以上の価格で買取になるケースもあるのです。こういった場合、傷や汚れがないことやケースや付属品、保証書の有無で査定金額は大きく変わります。アクセサリー本体しかない場合でも、査定前に汚れなどを綺麗にとっておくことで、印象は大分変わります。

2)使用されている宝石も査定対象になる場合がある
指輪やネックレスなど、宝石をあしらったアクセサリーの場合、ある程度粒の大きい物が使用されているものは石も買取査定の対象になる場合があります。店舗によって扱いが異なるので、よく調べた上で査定を依頼しましょう。

3)複数の店で査定を依頼し、見積を比較する
アクセサリー等の少量の金は、金市場の取引価格よりも安価になります。また、買取時の価格のさじ加減は店舗ごとに異なるため、必ず複数の店に依頼し、見積を比較しましょう。アクセサリーとしての買取が金の買取を上回ることもあれば、石と金の合計が金の買取を下回ることもあります。これはアクセサリーの状態によってケースバイケースなので、じっくりと比較した上で、一番高い買取額で売却しましょう。また、市場価格は日々変わります。見積は基本的に当日のみ有効と考えておきましょう。