高級腕時計の時計通信

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16.10.2015

皆さんがお持ちのロレックス、「レアロレックス」かもしれません! ~ブラックアウト、センタースプリット、200タキなど~

Komehyo

ブログ担当者:山口

 

 

ロレックスには外装の細かな仕様違いの個体が存在します。つまり、「レアロレックス」が存在します。ロレックスを所有している方でも、ご自身のロレックスの細かなレアポイントに気付いていないこともありえます。ぜひこの機会に、ご自身のロレックスを確認してみてください。もしかすると皆さんも知らぬ間に「レアロレックス」のオーナーになっているかもしれません。今週は、そんな謎に満ちた「レアロレックス」について話したいと思います。

 

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(自分の所有するロレックスが「レアロレックス」かも?)

 

 

 

 

 

◆なぜ、通常とは異なる仕様の個体が存在するのか?

ロレックスは他の有名ブランドと比べても会話の種になりそうな話題がとても多いブランドです。特にレア仕様に関しては、存在理由が解明されていない点も多く、今なお様々な議論が交わされています。また、ロレックスの細かい仕様に関する知識はとても奥が深く情報量も膨大なため、知っていると時計ツウの仲間入りができます。ではなぜ異なる仕様があるのでしょうか?下で一般的に言われている理由を挙げてみます。

 

<異なる仕様が発生する理由>

・ロレックス社に部品を供給している下請け企業の違い

・出荷国・地域での違い(アジア・ヨーロッパなど)

・年代による細かな仕様変更

・ロレックス社の販売戦略

 

これらの要因によって、通常とは異なる仕様の個体が流通すると言われていますが、真相は闇の中です。逆にこの不透明さこそが、ロレックスの魅力の一つとも言えるのではないでしょうか。

 

それでは、代表的な「レア仕様」を紹介します。「ポールニューマン」や「赤サブ」など超が付くほど有名なモデルであれば、持っている方はそのレア度を認識していると思います。ただ、それらより少し知名度が落ちる「比較的レアな仕様」に関しては、所有する方もそのレア度さに気付いていない可能性があります。今回は、その「比較的レアな仕様」を中心に紹介いたします。

 

 

 

 

◆ ブラックアウト

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エクスプローラーⅠの旧型14270の「E」シリアル、「X」シリアルの一部、または、後継機114270の「V」シリアルの一部にのみ存在する特殊仕様です。インデックスの3・6・9の上には通常、白いラインが入っているのですがブラックアウトにはこのインデックスの上に白いラインがありません

 

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(左:ブラックアウト、右:通常インデックス)

 

ブラックアウトは二種類存在が確認されております。

①シルバーの地がむき出しのタイプ

②シルバーの地にブラックのラインが乗っているタイプ

 

エクスプローラーⅠの最近のモデルの系譜は「14270→114270→214270(現行モデル)」です。旧型の14270、114270ではレア仕様でしたが、現行の21470ではブラックアウトが通常仕様として復活を遂げました。

 

 

 

◆センタースプリット

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ロレックスの文字盤には、高精度であることを意味する文字が書かれています(一部モデルを除く)。それは…

 

「SUPERLATIVE CHRONOMETER 

OFFICIALLY CERTIFIED」

 

…という文字です。まさに上に書いた通り「二行」で構成されており、中間の「スペース」が上の行と下の行でずれた状態が通常の表記です。しかし、「センタースプリット」と呼ばれる個体は中間の「スペース」が揃っており、表記がきれいに中央で分かれています。エクスプローラーⅡの初期型「1655」やその後継機「16550」、シードゥエラーの初期型「1665」、GMTマスターの名機「1675」などに存在します。

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 (左:センタースプリット、右:通常文字)

 

 

 

◆スティック文字盤

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GMTマスターⅡで確認されている特殊仕様です。こちらも些細なフォントの違いですが、通常モデルは文字盤にある「GMT MASTER Ⅱ」のロゴの「Ⅱ」の書体には上と下に横棒(つまりヒゲ)があります。しかし、スティック文字盤と言われる個体は上と下に横棒のないフォントになります。上下部が分離しており、スティック(棒)が二本並んだように見えることからそう呼ばれています。旧型GMTマスター16710の「D」、「Z」、「M」シリアルの一部に存在します。さらに現行モデルの116710LNの「V」シリアルでも存在が確認されており、こちらも大変稀少です。

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(左:スティック文字盤、右:通常文字盤)

 

 

 

◆「ディープシー」文字盤書体バリエーション

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ディープシー116660の文字盤の書体バリエーションは3種類に大別されます。今のところは、どのバリエーションが特にレアというのを決めるにはまだ時期尚早かもしれません。将来的にどれかのバリエーションがレア化する可能性があります。

 

①マークⅠ:

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2008年~約1年間流通。王冠マークのヒゲ(5本のある突起部)の長さの差が大きいです。「SEA-DWELLER」と書かれた文字の頭の「S」の書体も「Z」を反転させたように角ばった形です。

 

②マークⅡ:

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2009年頃~。王冠マークは現在採用されている形になりました。「-」や「=」の記号が短くなり、ftの大文字「F」が小文字「f」に変更しました。

 

③マークⅢ:

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2013年頃~。こちらの変化が一番分かりにくいと思います。②と比べると「=」がft側に寄りました。更に文字にセリフという跳ね装飾が施されています。

 ※画像だけでは分かり難い点はご了承下さい

≫ロレックス|ディープシーの一覧を見る

 

 

◆ファット4

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旧型のグリーンサブマリーナ16610LVの初期「Y」シリアルと「F」シリアルの一部に見つけることができます。ベゼルの「4」の上部が通常よりも幅広になっています

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(左:ファット4、右:通常ベゼル)

 

 

 

◆200タキメーター

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(↑こちらは通常モデルの16520)

 

デイトナは多くの仕様バリエーションが存在しますが、その中でも特に人気があるのがこの「200タキメーター」仕様です。ベゼルのタキメーター表記の最大値は通常「400」ですが、最大値が「200」の個体が存在します。旧型デイトナ「16520」の初期「R」シリアルと「L」シリアルの一部にこの仕様が存在します。また、「225」が最大値の個体も存在します。

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(左:200タキメーター、右:通常タキメーター)

 

 

 

◆「逆6」ダイヤル

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(左:逆6ダイヤル、右:通常ダイヤル)

 

同じく旧型デイトナ「16520」の「L」シリアルから「S」シリアルの間の一部に存在する使用です。12時間計の最下部の「6」が通常とは逆の下向きになっています(「9」に見える)

 

 

 

 

いかがでしょうか?もしご自身のロレックスが上で紹介したようなレア仕様で、それに初めて気付いたのであれば幸運かもしれません。購入当時は気に留めなかったことでも、今振り返ると「良い選択だった」と感じることでしょう。私は時計業界に身を置くようになり、初めてこれらのレア仕様を知った時は感動し、腕時計にロマンを感じました。「時計の世界は奥深い」と思ったものです。

 

今回は一部のみの紹介になりましたが、まだまだレア仕様は存在します。今後もこのような些細な仕様変更が、我々の知らぬ間に施されていくのかも知れません。それもまた時計を語る上での、楽しみの一部となるのではないでしょうか。

≫ロレックスの時計一覧を見る

 

 

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