高級腕時計の時計通信

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28.7.2024

【前編】時計鑑定士がマニアックに語る愛用時計5選

Komehyo

 

今回は「時計鑑定士がマニアックに語る愛用時計」企画の前編です。

時計に詳しい鑑定士にインタビューし、どのように愛用時計を選んだのか、どの点が気に入っているかなどについてお話を伺いました。ぜひ最後までご覧ください。

 

▼目次
本店本館時計フロア担当 増川 裕紀
本店本館時計フロア担当 松井 弾
本店本館時計フロア担当 土川 温大
まとめ

 


◾️本店本館時計フロア担当 増川 裕紀

【ROLEX ExplorerⅡ(Ref.16570 WT)】
今回ご紹介する「ロレックス エクスプローラーⅡ」の年式は“S品番”と呼ばれる1993年頃製造されたモデルです。

 

・購入のきっかけは?

約20年前からエクスプローラーⅠを愛用していましたが、白文字盤の時計が欲しくなったときに、大好きなモデルである「エクスプローラーⅡ」にも白文字盤のモデルがあることを思い出しました。

時計に興味を持つようになったのも、ExploreⅡのアンティークモデル「1655」が好きでほしくなったことがきっかけだったので、エクスプローラーⅡの白文字盤のモデルを購入しました。

 

・実際に使ってみて良かったところは?

この時計はシングルバックルの片開きタイプです。

1993年頃は、蛍光塗料が『ルミノバ』ではなく『トリチウム夜光』を使用していたため、現在は光らなくなっています。
機能は失われていますが、日焼けをしてエイジングする文字盤から出てくるヴィンテージ感が今後の楽しみです。

クリーム色に変化した夜光の色もこの時計の魅力です。

・マイナスポイントはありますか?

先程お話したように、蛍光塗料が『トリチウム夜光』のため、もう光りません。
そのため、実用面では暗い場所では光らないというデメリットがあります。

さらに、メーカーでメンテナンスやオーバーホールをしたい時に、トリチウムの劣化が原因で針や文字盤の交換を求められたりします。
メーカーのメンテナンスがいつまで受けられるかが不明なので、メーカー以外で上手にメンテナンスを行いながら、使い続ける必要があります。

 

・同じジャンルのおすすめモデルは?

ネクストヴィンテージといわれる30年以上経ったモデルです。
例えば、ROLEXのエクスプローラーⅠのシングルバックル・トリチウム文字盤のモデルがあります。

1990年代半ばまでのスポーツモデルで、文字盤が交換されていないものが該当します。

今後、トリチウム夜光が使用された時計は少なくなっていきますが、トリチウム夜光を念頭に置いて探すとエイジングを楽しむことができます。

もし、このような時計をお探しの場合は、KOMEHYOにお問い合わせいただければお調べいたします。

 

 


◾️本店本館時計フロア担当 松井 弾

【LONGINES Sympathy(Ref.3260)】
「ロンジン シンパシー」は、1970代の時計で手巻き式の時計です。
ロジェ・デュブイのシンパシー時計の基となった時計と言われています。

 

・なぜ購入しましたか?

現在26歳で、自分より年上の時計を欲しいと思って古い時計を探していました。
その時にこの時計に出会い、思わず勢いで購入してしまいました。

時計を販売する立場で色々な時計を見ますが、唯一無二でオリジナリティがある時計が欲しいと感じたのが購入のきっかけです。

 

・購入してよかったところは?

デザインが唯一無二であることもですが、古い時計ならではの小さめのサイズ感もよかったです。

この時計が作られた当時の紳士のクラシカルなサイズで、身につけると引き締まる感じがして気分が上がる時計です。
半世紀前の雰囲気を楽しめるのがとても気に入っています。

さらに、手巻き式でゼンマイを巻く時の「カチカチ」という感触も大好きです。

・マイナスのポイントはありますか?

古い時計なので防水性能が全くありません。 そのため、雨の日や暑い夏の日に使用することができないのが残念です。

また、傷がつきやすいので、取り扱いには注意が必要です。

 

・同じジャンルのおすすめモデルはありますか?

パテックフィリップのモデル「カラトラバ」がおすすめです。
このモデルは革ベルトの時計の中で、最も王道で憧れのあるモデルです。

私も一度は身につけてみたいと思っている時計なので、おすすめします。

 

 

 


◾️本店本館時計フロア担当 土川 温大

【CHANEL J12 Phantom(Ref:H6186)】
シャネル J12 ファントムをご紹介いたします。

 

・いつ購入しましたか?またどうして購入しようと思いましたか?

2023年12月に購入しました。 元々J12を探していて、黒も考えましたが、普段の服装を考えると白色のほうが自分に合うと思い白のJ12を選びました。

 

・購入してよかったところは?

ケースとブレスレットがセラミックで作られているため、とても頑丈です。
少しぶつけたくらいでは全く傷がつかず、気兼ねなく使える点が気に入っています。

さらに、ムーブメントがケニッシ製のパワーリザーブで70時間も持続するので、連休中に着用しなくても問題ありません。これも魅力の一つです。

 

・マイナスのポイントは?

白色なので、汚れが目立ちやすいのがデメリットです。
そのため、使用後の手入れが重要になります。
クロスで軽く拭いたり、ウェットティッシュで細かい部分や黒ずんだ部分を拭いてから水で拭き取り、最後に乾いたティッシュで仕上げています。

 

・同じジャンルでおすすめのモデルはありますか?

チューダーのブラックベイ セラミックがおすすめです。
セラミックケースでありながら、高い防水性能が実用的な点が魅力です。
さらに、J12と同様にケニッシ製のパワーリザーブを搭載しているため、連休中も安心して使えます。

 


◾️まとめ

今回は時計鑑定士の着用する時計について、ご紹介させていただきました。これから時の購入を検討している方、参考にしていただけますと幸いです。ここまで3名の方にインタビューしてきましたが、これはまだ前編です。後編もすぐに公開させていただきますので、是非楽しみにお待ちください!

 


 

今回ご紹介した時計は、以下の動画でもご説明しています。

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