馬のマークが使用されているブランド8選!馬のマークを使用する意味なども解説

「この馬のロゴ、どこかで見たことある……」

優雅に駆ける馬のシルエット。ファッション好きなら、一度はそんな印象的な“馬のマーク”に惹かれた経験があるのではないでしょうか。

エルメスをはじめ、世界中の名だたるブランドが、馬を自社のアイデンティティとして掲げています。

実は、馬をモチーフにしたブランドロゴには、それぞれ深い意味とこだわりが込められています。スピード、力強さ、そして気品、そんな価値を象徴する馬は、ラグジュアリーブランドの世界でも特別な存在です。

そこでこの記事では、馬のマークを使用している人気ブランドを8つご紹介します。由来や意味を知ることで、より深くブランドの魅力を味わえるはずです。

「ただのロゴ」で終わらせない、意味のある選び方を知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

馬のマークが使用されているブランド8選

早速、馬のマークが使用されているブランドを8選ご紹介します。ぜひチェックしてください。

  • Hermès(エルメス)
  • COACH(コーチ)
  • Ralph Lauren(ラルフローレン)
  • CELINE(セリーヌ)
  • Burberry(バーバリー)
  • Etro(エトロ)
  • AIGNER(アイグナー)
  • Longchamp(ロンシャン)

Hermès(エルメス)

※掲載のアイテムは、KOMEHYO独自で買取り・仕入れ・販売しているアイテムの一例です。

1837年、エルメスはティエリ・エルメスによってパリで馬具工房として創業されました。当時の上流階級向けに高品質な馬具を提供していたことから、馬はエルメスにとって特別な存在となり、現在のブランドイメージにも深く結びついています。

その象徴ともいえるのが、エルメスのロゴです。このロゴには、馬と馬車、そしてそれに寄り添う従者が繊細に描かれています。しかし馬車の主人”の姿が描かれていません。これは単に構図上で省略したのではなく、エルメスの哲学が反映された意図的なデザインです。

馬車はエルメスの製品そのもの、従者はそれを生み出す職人、そして描かれていない主人こそが、製品を手にする「お客様」を意味しています。つまり、職人が丹精込めて作り上げた製品を「どのように使い、どう価値を見出すかは持ち主次第である」というメッセージが、このロゴに込められているのです。

バッグや財布、スカーフなど幅広い分野で世界的な評価を得ている現在のエルメスですが、その根底には創業当時から受け継がれる馬具職人としての誇りと使い手への敬意が息づいています。ロゴに込められたストーリーこそが、エルメスが時代や世代を超えて愛され続ける理由のひとつといえるでしょう。

COACH(コーチ)

※掲載のアイテムは、KOMEHYO独自で買取り・仕入れ・販売しているアイテムの一例です。

コーチは1941年、アメリカ・ニューヨークで誕生したレザーブランドです。ブランド名の「COACH」は、世界で初めて四輪馬車を製造したとされるハンガリーの小都市「コチ(Kocs)」に由来しています。

この街の名は、乗り物の語源「coach(コーチ)」として英語に取り入れられ、やがてブランド名にもなりました。その由来に敬意を込めて、コーチのロゴには馬が引くクラシックな馬車が描かれており、伝統とクラフツマンシップ、そして移動や旅といったコンセプトを象徴しています。

Ralph Lauren(ラルフローレン)

※掲載のアイテムは、KOMEHYO独自で買取り・仕入れ・販売しているアイテムの一例です。

ラルフローレンは1967年、アメリカでネクタイのメーカーとして創業しました。そのあと、クラシックで上品なアメリカンスタイルを確立し、世界的なファッションブランドへと成長していきます。

ブランドの象徴である「Poloポニー」のロゴは1971年に誕生し、馬に乗ったポロ選手が力強くスティックを振るう姿が刺繍されたデザインは、上質さとスポーティさを兼ね備えた象徴として定着しました。

特にポロラルフローレンのポニー刺繍入りポロシャツは、カジュアルながらも品格を感じさせるアイテムとして、年代や性別を問わず長く支持され続けています。

CELINE(セリーヌ)

※掲載のアイテムは、KOMEHYO独自で買取り・仕入れ・販売しているアイテムの一例です。

1945年、フランス・パリで誕生したセリーヌは、元々高級子供靴の専門店として販売していたブランドです。現在では「CELINE」の洗練されたロゴタイプや、凱旋門の鎖から着想を得た「トリオンフ」モチーフがブランドの象徴となっていますが、創業初期から1960年頃までは、エレガントな馬車のロゴがメインに使用されていました。

この馬車モチーフは、当時のパリの上流階級のライフスタイルを想起させるもので、セリーヌが大切にしていた優雅さや品格を視覚的に表現していました。

現在のコレクションでは馬車ロゴは使用されていませんが、ヴィンテージ市場では当時の馬車ロゴ入りアイテムが今なお人気で、ブランドの歴史を感じさせる象徴的デザインとして根強い支持を集めています。

Burberry(バーバリー)

※掲載のアイテムは、KOMEHYO独自で買取り・仕入れ・販売しているアイテムの一例です。

バーバリーは元々、19世紀にイギリスで誕生した生地商として始まりました。耐久性と防水性に優れたギャバジン素材の開発で名を広め、やがて乗馬服やミリタリーウェアの製造にも着手するようになります。

そして1901年には、鎧をまとい旗を掲げた騎士が馬に乗る姿を描いたロゴが誕生しました。この旗には、ラテン語で「前進」を意味する「Prorsum(プローサム)」の文字が記されており、革新と進取の精神を象徴しています。このロゴマークは長年にわたりバーバリーのブランド精神を表す象徴として用いられ、英国らしい気品と伝統を伝える大切なモチーフとなったのです。

Etro(エトロ)

※掲載のアイテムは、KOMEHYO独自で買取り・仕入れ・販売しているアイテムの一例です。

イタリアの高級ブランド「エトロ」は、創業者ジンモ・エトロの名前を冠して1968年に誕生しました。ブランド名のETROは彼の姓に由来しています。エトロのシンボルであるペガサス(翼のある馬)は、自由な発想や創造性を象徴しており、文化的・芸術的なインスピレーションを大切にするブランドの精神を体現しています。

また、エトロといえば、緻密で繊細なペイズリー柄が世界的にも有名です。ブランドのアイコンとして多くのコレクションに用いられています。伝統と芸術性を融合させた独自のスタイルは、長年にわたりファッション愛好家から高く評価されているブランドです。

AIGNER(アイグナー)

※掲載のアイテムは、KOMEHYO独自で買取り・仕入れ・販売しているアイテムの一例です。

1965年、ドイツ・ミュンヘンで創業されたアイグナーは、クラフツマンシップと上質なレザー使いで知られるブランドです。ブランド名は創業者であるエティエンヌ・アイグナー氏に由来していますが、彼がハンガリー出身であることもあり、馬車製造が盛んだった母国の文化からインスピレーションを受けたのではないかとされています。

ブランドロゴは、馬蹄と「A」の文字を融合させた独創的なデザインで、幸運の象徴でもある馬蹄の力強さと、ブランド名の頭文字を巧みに組み合わせているのが特徴です。

このロゴは、エレガンスと伝統を重んじるアイグナーの世界観を象徴するアイコンとして、バッグや小物など幅広いアイテムに使用されています。

Longchamp(ロンシャン)

※掲載のアイテムは、KOMEHYO独自で買取り・仕入れ・販売しているアイテムの一例です。

1948年、フランス・パリで創業したロンシャンは、洗練された革アイテムやナイロンバッグで世界的に知られるブランドです。ブランド名の「ロンシャン(LONGCHAMP)」は、フランスの著名な競馬場の名称に由来しており、毎年「凱旋門賞」が開催される場所としても知られています。

競馬場でもあるロンシャンは優雅さと伝統を想起させ、そこから着想を得て誕生したのが、疾走する馬のシルエットを描いたロゴデザインです。

ロンシャンのロゴは、力強さと気品を兼ね備えた馬というシンボルを通じて、ブランドのエレガンスとクラフツマンシップを象徴しています。

馬との関連があるブランド

馬と関係のあるブランドは上記で紹介した以外にも存在します。ここでは3つの有名ブランドを3つまとめました。

  • CHANEL(シャネル)
  • DIOR(ディオール)
  • GUCCI

CHANEL(シャネル)

シャネルの現オーナーとして知られるヴェルテメール兄弟(アラン&ジェラール・ヴェルテメール)は、ファッション業界だけでなく競馬界でも広く名を知られています。

彼らはフランスを代表する名門馬主であり、多くの競走馬を所有していることでも有名です。シャネルというブランドの背景にあるもうひとつの側面として注目されています。

DIOR(ディオール)

ディオールがブランドとして世に出る前、礎を築く上で欠かせなかった人物が、実業家マルセル・ブサックです。1946年、まだ無名だったクリスチャン・ディオールに対し、マルセル・ブサックは破格ともいえる資金援助をおこない、後のニュールック旋風を巻き起こす成功へと導きました。

ブサック氏は、ビジネス界の支援者にとどまらず、フランス有数の名馬産家としても知られており、競馬界での実績も数多く残しています。彼が所有した競走馬は欧州各地で活躍し、馬主としての顔も持ち合わせていたことは、ディオールのブランド形成における背景として興味深い事実です。

GUCCI

グッチは1921年、イタリア・フィレンツェで創業されたブランドです。創業者グッチオ・グッチは、当時の貴族や上流階級のライフスタイルに魅了され、とりわけ彼らが使用していた馬具の機能美と装飾性に深い感銘を受けていました。

実際に、グッチは創業当初、高級馬具やレザーグッズの製造からスタートしており、そのクラフツマンシップがブランドの礎となっています。このような背景から、馬や馬具はグッチのデザインにおける重要なモチーフとなり、ホースビットローファーや乗馬を連想させるレザー使いなどに影響が色濃く表れています。

グッチにとって馬具はただの装飾ではなく、ブランドの精神と歴史を象徴する、根底に流れるアイデンティティそのものといえるでしょう。

有名ブランドが馬のマークを使う意味とは?


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馬は、古くから人と深く関わってきた動物で、その存在はただの移動手段を超えた価値を持ってきました。これはファッションブランドに限らず、スポーツカーの世界でも同様です。たとえば、フェラーリの跳ね馬エンブレムやポルシェの紋章に描かれる馬は、ブランドが掲げる哲学や美意識の象徴です。

特に日本人にとって、馬のマークがあしらわれた高級自動車は高性能で気品ある存在として認知されており、ファッション業界でも同じように注目されています。では、なぜ有名ブランドは馬のモチーフを選ぶのでしょうか?

高貴さ・上品さの象徴

馬は古来より、権力や富を持つ者の象徴として扱われてきました。優れた筋肉美と優雅な身のこなしを併せ持つ馬は、乗りこなす者の地位や教養、統率力を示す存在でもあったのです。そのため、馬は社会的ステータスや上流階級の象徴として、美術や文化のなかでもたびたびモチーフに選ばれてきました。

このような背景を持つ馬のイメージは、現代でも「気品・洗練・格式」といった価値を伝える存在として、ラグジュアリーブランドのシンボルとして定着しています。

たとえば、エルメスのように馬具をルーツに持つブランドは、創業以来受け継がれてきた技術力と美意識、そしてブランドの哲学を映し出す象徴的存在といえるでしょう。

自由・冒険心の象徴

馬は、かつて人々が未知の土地へと旅立つ際の欠かせない存在でした。交通手段としてだけでなく、移動そのものが困難だった時代において、馬は「自由」や「開拓」の象徴であり、新たな世界への一歩を意味する存在でもあったのです。

そのため、現代においても馬は挑戦や冒険、グローバルな視野を象徴するモチーフとして、多くのブランドに採用されています。

また、デザイナーにとっても馬は、ブランドの精神を視覚的に体現する強力なアイコンであり、コレクションを貫くテーマとして多くの場面で活用されています。

馬のマークが使用されている背景にはブランドの歴史がある

馬のマークが使われているのは、見た目のおしゃれさや格好良さだけが理由ではありません。ブランドの多くは、創業当時に馬具を手がけていたり、乗馬文化と深い関わりを持っていたりと、それぞれの歴史や背景に基づいて馬のモチーフを採用しています。

馬のロゴには、ブランドの原点や哲学などが込められており、それが長く愛される理由のひとつなのかもしれません。

「KOMEHYO」では、そうした物語を宿したアイテムを豊富に取り揃えており、初めての方にもおすすめのブランドが多数揃っています。デザインの意味を知ったうえで購入することで、より愛着の湧く一点に出会えるはずです。

選ぶ際のポイントや、スタッフによるおすすめも参考にしながら、ぜひ自分だけの特別なアイテムを見つけてください。

 

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