縮ませない・痛ませないニットの洗濯方法。正しい洗い方で長持ちさせよう
ニットは洗濯の方法次第で、縮んだり傷んだりしてしまいます。正しい洗濯方法を知って、お気に入りのニットを長持ちさせましょう。この記事では、洗濯表示の見方、ニットを洗うのに必要なもの、ニットを洗う手順をまとめました。さらに、洗濯以外でもニットを永く愛用するための保管方法やお手入れの方法も紹介します。
目次
- ニットの洗濯は「選択表示」をチェック
- 「タライマーク」で洗い方を確認する
- 「干し方マーク」「乾燥マーク」で干し方を確認する
- 「ドライ・ウェットクリーニングマーク」は家庭で洗濯NG
- ニットの洗濯に必要なもの
- 中性洗剤
- 柔軟剤
- 洗濯ネット
- 洗濯桶
- 平干しネット
- ニットの目立つ汚れは洗濯の前に「予洗い」をする
- ニットの洗濯の順番【洗濯機編】
- ①ニットを裏返して畳み、洗濯ネットに入れる
- ②洗濯機のコースを選択
- ③30度のぬるま湯と中性洗剤で洗濯する
- ④すすぎのときに柔軟剤を加えてふわふわ感アップ
- ニットの洗濯の順番【手洗い編】
- ①洗剤水を作り、ニットを漬ける
- ②押し洗い・脱水をする
- ③ぬるま湯ですすぐ
- ④すすぎ終わったら脱水
- ニットは洗濯だけではなく着方や収納にも気を配って
- ニットはハンガーにかけるのではなく畳んで収納する
- 一度着たら1日空けてから着る
- 着た後はブラッシングをする
- 不要となったニットはリユースショップへ
- 正しいニットの洗濯方法を知り、永く大切に愛用しよう
ニットの洗濯は「選択表示」をチェック
ニットを洗う前には、必ず「洗濯表示」をチェックしましょう。ニットは衣類の中でも特に繊細です。今回は「ここ」を見れば失敗しないという基本的なマークを紹介します。また、ウール・カシミヤなど高価な物や思い入れのある大切な洋服は、クリーニングに出すのもひとつの方法です。
「タライマーク」で洗い方を確認する
まずは「タライマーク」をチェックしましょう。このマークに手がついている場合は手洗い、それ以外は洗濯機が可能だという表示です。マークの中の数字は水の温度を表していて、下の棒線は洗濯処理の弱さを表します。また、「×」がついている場合は自宅での洗濯は避けるのが良いでしょう。
「干し方マーク」「乾燥マーク」で干し方を確認する
四角の中に棒線で表されているのは「干し方マーク」です。横線が入っている場合は、吊るさずに平干しをしましょう。だいたいのニットは、この平干しマークがついています。
また、縦の線の場合はつり干しを表していて、基本的に、ハンガーなどにかけて干すものについています。日陰干しになると、四角の中のどこかの位置に斜め線が入るので覚えておくと良いでしょう。
「ドライ・ウェットクリーニングマーク」は家庭で洗濯NG
この二つのマークどちらかがある場合は自宅での洗濯は避けてください。クリーニング店などに持ち込んで相談しましょう。
ニットの洗濯に必要なもの
ニットを痛ませずに洗濯するためには、適した洗剤や道具を使いましょう。ここでは、ニットを洗うときに用意したいものを紹介します。
中性洗剤
ニットには「中性のおしゃれ着洗い用洗剤」を使いましょう。普通の洗剤を使用した場合、毛玉ができたり、縮んだりする原因になるため避けてください。
柔軟剤
中性洗剤だけではなく、柔軟剤を入れるとふわっとした仕上がりになります。香りも良くなり、静電気防止にもなるためおすすめです。
洗濯ネット
ニットの型崩れを防げる洗濯ネット。ニットを裏返し、畳んでから洗濯ネットに入れるのがポイントです。
洗濯桶
手洗いする際に水を溜めるのに必要な洗濯桶は、小さいものよりも余裕のある大きなものを選ぶと良いです。使いやすいものを選んでください。
平干しネット
平干しネットは、広げて置くだけで平干しが簡単にできるすぐれもの。ニットは型崩れしやすいので、このネットに平たく置いて乾燥させると良いです。100均でも購入できますよ。
ニットの目立つ汚れは洗濯の前に「予洗い」をする
ニットを本格的に選択する前に、目立つシミや汚れがある場合は「予洗い」をしましょう。「予洗い」とはぬるま湯と中性洗剤で、つまみながら洗い、汚れを押し出すことをいいます。目立つ汚れは、中性のおしゃれ着用洗剤の原液をタオルに少量つけ、叩くと良いです。全体を洗う前に目立つ汚れを重点的に落としておくことで、綺麗な仕上がりになります。
ニットの洗濯の順番【洗濯機編】
ニットを洗濯機で洗濯する順番を解説します。その際に気を付けることや、仕上がりをより良くするポイントも紹介します。
①ニットを裏返して畳み、洗濯ネットに入れる
まず、2つに畳んだ衣類が入る大きさのネットを用意してください。汚れが目立つ部分は表に出るように畳み、ボタンはすべて留めてからネットに入れるようにしてください。
②洗濯機のコースを選択
ニットに適しているのは「手洗い・ドライコース」です。洗濯機でコースを選択する際には、このコースを選んでください。
③30度のぬるま湯と中性洗剤で洗濯する
ウールは冷水や40度以上のお湯に弱い生地です。洗剤の力が発揮される、30度前後のぬるま湯での洗濯をおすすめします。
④すすぎのときに柔軟剤を加えてふわふわ感アップ
柔軟剤を加えれば、ふわふわに仕上がります。ポイントは最初から柔軟剤を入れるのではなく、すすぎのときに入れること。その後は、干して乾かしましょう。乾燥機では生地が傷んでしまい、縮みや型崩れの原因になってしまうので、使用は避けてください。
ニットの洗濯の順番【手洗い編】
ニットを手洗いする順番を解説します。手順ごとのポイントも紹介するのでぜひチェックしてください。
①洗剤水を作り、ニットを漬ける
洗濯桶を用意し、30度のぬるま湯と中性洗剤を入れ混ぜて、洗剤水を作ってください。その後にニットを裏返して、作った洗剤水に浸します。汚れが目立つ部分を、表に出すのがポイントです。
②押し洗い・脱水をする
ニットを強く擦らないことを意識して、やさしく何度も押し洗いします。汚れが浮き出たら洗剤水を捨ててください。洗剤水を絞る際はニットをふんわり折って、軽く押して絞ることが重要です。このとき、ニットをねじらないよう注意しましょう。
③ぬるま湯ですすぐ
次に、洗ったニットをぬるま湯に浸してください。すすぐ際は沈めたり浮かせたりして、ぬるま湯を変えながら数回繰り返します。柔軟剤を使う場合は、このタイミングで入れましょう。
④すすぎ終わったら脱水
すすぎ終わったら、ニットを押して絞ります。その後にバスタオルでニットを包み、残った水分を吸い取ってください。洗濯機での脱水も可能ですが、その際はネットに入れ、30秒から1分程度の脱水が理想です。
洋服のサステナブルな洗濯方法とは。洋服を長持ちさせる洗濯・お手入れ方法も 私達が日々行う洋服の洗濯には、大量の水を消費しており環境への影響が心配です。また、化学繊維の洋服を洗濯した際にマイクロプラスチックが流れ出してしまう問題も。日々の洗濯方法を見直し、環境に優しい洗濯をすることはサステナブルな取り組みとなります。ここでは洋服のサステナブルな洗濯方法、長持ちさせる洗濯のコツなどを紹介します。
ニットは洗濯だけではなく着方や収納にも気を配って
ニットを永く着たいなら、普段の着方や収納の仕方にも気を配りましょう。洗濯以外でできる、ニットを長持ちさせる方法を紹介します。
ニットはハンガーにかけるのではなく畳んで収納する
ニットはハンガーに吊り下げて収納すると、首回りが広がってしまいます。伸びやすく型崩れがしやすい生地なので、ハンガーにはかけず、畳んで収納すると長持ちします。
<しわになりにくいニットの畳み方>
1.ニットの背中側を上にして、肩の部分を折る
2.折った身幅に添うように、袖を折りたたむ
3.反対側も同様に折る
4.半分に折り返す
5.バランスを見て完成
※ 胸元にしわがあると着るときに目立つので畳む時は注意して行ってください。
※薄いニットは畳みジワを軽減させるため、仕舞う際には間にタオルを挟むと良いです。立てての収納もしやすいのでおすすめです。
一度着たら1日空けてから着る
ニットがへたりやすくなったり、毛玉の原因にもなったりするため、連日で着続けるのはおすすめしません。2日ほどニットを休ませてから着ると良いです。
着た後はブラッシングをする
着用後のニットは、繊維が少し絡まっている状態です。そのまま放置するとさらに絡まって、最終的には毛玉になってしまいます。そのため、着た後はニットをきちんとブラッシングして毛並みを整えることが大切であり、永く着られるポイントとなります。台の上にニットを広げ、網目にそってやわらかい毛のブラシをかけてください。毛玉ができているところは、毛玉取りブラシや、電動の毛玉取り機を使ってのケアをおすすめします。
不要となったニットはリユースショップへ
もし衣替えなどで、不要なニットがあった場合は洗濯してリユースショップへ。着ない服をただ廃棄するのではなく、売ったり買ったりすることで、循環して使い続けられることがメリットです。地球環境に優しく、今話題のサステナブルな消費活動ができます。
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正しいニットの洗濯方法を知り、永く大切に愛用しよう
ニットは、洗濯表示をしっかり見て洗うことで、傷みにくく永く着ることができます。また、ケアや畳み方に配慮すると、さらに長持ちしますよ。お気に入りの一着を、大切に着続けることは、地球にも優しいこと。上手に手入れをし、環境にも優しくファッションを楽しみましょう。
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