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リーフセーフとは|海の環境にも優しい日焼け止めで肌を守ろう

リーフセーフとは、海の環境に優しい処方という意味です。今や通年で使用される日焼け止めは、成分によっては海の環境破壊につながることを知っていますか。本記事では、リーフセーフ処方の日焼け止めを選ぶメリット、選び方や上手な使い方について紹介します。

リーフセーフ(reef safe)とは

美しい珊瑚礁

出典 Shutterstock

リーフセーフとは、サンゴ礁や貝、魚、イルカなどの海洋生物が住む海の環境に優しい処方のことです。リーフ(reef)はサンゴ礁や岩礁を指します。現在、体に塗った日焼け止めが海へと流れることで、サンゴ礁の白化(サンゴの白い骨格が透けて見える現象)が問題視されています。白化により、海洋生物の住処や産卵場所がなくなると、生態系が崩れて環境破壊が進む原因に。環境問題をこれ以上悪化させないために、リーフセーフな日焼け止めの使用を勧める国が増加しています。

リーフセーフな日焼け止めを選ぶメリット

リーフセーフな日焼け止めは海の環境を保護すること以外にもメリットがたくさんあります。メリットを知って、リーフセーフな日焼け止めの理解を深めましょう。

①海の生態系を崩さない

浜辺でくつろぐ女性

出典 Shutterstock

リーフセーフな日焼け止めは、海の環境に影響を及ぼす紫外線吸収剤を使用していないため、サンゴ礁や魚、イルカなど海の生態系に優しいです。また、日焼け止めの成分を含んだ魚が人の口に入る事も防げます。

②人の肌にも優しい

日焼け止めを塗る女性

出典 Shutterstock

リーフセーフ処方の日焼け止めには酸化亜鉛や酸化チタンなどで作られているミネラルベースのアイテムが多いので、人間の肌にも優しいです。そのため、敏感肌の人や、赤ちゃんも安心して使用できます。ヤシ油、シア脂などの美容成分を含み、肌のターンオーバーを助ける効果がある商品もあります。

③石鹸で落とせる

石鹸で洗う人

出典 Shutterstock

紫外線吸収剤を使わないリーフセーフの日焼け止めは、洗顔料や石鹸、ボディソープなどで簡単に落とせます。クレンジング後に洗顔をするW洗顔の必要がないため、肌を摩擦する回数も減るので低刺激です。

リーフセーフな日焼け止めの選び方

日焼け止めを選ぶ女性

出典 Shutterstock

リーフセーフな日焼け止めを選ぶにはミネラルベースであること、ウォータープルーフであることなど、いくつかのポイントがあります。肌にも環境にも優しい日焼け止めの選び方を紹介します。

主成分がミネラルベースの日焼け止めを選ぶ

海の環境に優しい日焼け止めに含まれる成分の代表例は、酸化亜鉛もしくは酸化チタンです。これらの成分は天然鉱物(ミネラル)のため肌に優しく、サンゴ礁にも影響はありません。

また、商品を選ぶときは「ノンケミカル」の表示があるものがおすすめです。「ノンケミカル」とは科学的に合成された紫外線吸収剤が入っていないという意味。「ノンケミカル」の日焼け止めには紫外線散乱剤が入っていて、紫外線を散乱させることで日焼けを防ぐため、しっかりと日焼け止めする効果もあります。

ウォータープルーフの日焼け止めを選ぶ

ウォータープルーフの日焼け止めであれば、海で泳いでも落ちにくく効果も持続しやすいです。耐水時間の記載がある商品は、使用前に確認してこまめに塗りなおしましょう。

オクシベンゾン、オクチノキサートを含まない日焼け止めを選ぶ

オクシベンゾンやオクチノキサートなどの紫外線吸収剤は、日焼け止めの主要な成分として使われています。しかし、これらの成分はサンゴ礁など海の環境に対して悪影響を及ぼすとされています。他にも以下の成分が海の環境に良くないとされています。

・オクトクリレン
・エンザカメン
・トリクロサン
・メチルパラベン
・ブチルパラベン
・ベンジルパラベン
・フェノキシエタノール
・ナノ粒子
など

商品の中には、オクシベンゾン、オクチノキサートなどの紫外線吸収剤を含まないだけで、リーフセーフと謳う商品があるため、気を付ける必要があります。商品を購入する際は製品の成分表を確認しましょう。

塗るタイプの日焼け止めを選ぶ

肌に直接塗るジェルやミルクタイプの日焼け止めを選ぶのも良いです。スプレータイプは、肌にかからなかった日焼け止めが砂浜に落ち、海に成分が流れ込むため使用しないようにしましょう。

リーフセーフな日焼け止めを上手に使うには

リーフセーフな日焼け止めは肌の保湿をしてから使いましょう。肌になじませて、定期的な塗り直しも効果的です。すぐに羽織れるラッシュガードも持っておくと手軽に紫外線対策ができます。

肌の保湿をする

肌の保湿をする女性

出典 Shutterstock

日焼け止めを塗る前に、化粧水などで肌を保湿してください。肌が乾燥していると、日焼け止めがなかなかなじまず、白浮きする可能性があります。また、夏でも自律神経の乱れや花粉の付着によって肌が乾燥することがあります。肌への浸透を良くするためにも、しっかりと肌の保湿をしてから日焼け止めを塗りましょう。

日焼け止めを肌にしっかりなじませて、こまめに塗りなおす

日焼け止めを塗る女性

出典 Shutterstock

肌に塗布してから15~20分ほど時間を置くと、日焼け止めが肌になじみ、落ちにくくなります。商品には耐水時間が記載されていることがあるため、使用前に確認してください。また、日焼け止めの効果を持続させるためには、こまめな塗り直しが大切です。

ラッシュガードを併用する

ラッシュガードを着る女性

出典 Shutterstock

SPF効果のあるラッシュガードなど、日焼け防止の衣服を併用することで日焼けをより効果的に防げます。肌の露出を減らすと使用する日焼け止めの量も減らせるため、より環境に優しい過ごし方といえるでしょう。特に日差しの強い10〜14時の間は、パラソルやビーチテントを使ったり、木陰に入ったりすることで肌を効果的に守れます。

日焼け止めの規制がある国

現在、日本では日焼け止めに使用制限はないですが、既に海外ではリーフセーフな日焼け止め以外を禁止している国が多数あります。海外旅行で海水浴を楽しむ予定の方は事前に確認しておきましょう。

パラオ

パラオの景色

出典 Shutterstock

ダイビングのメッカとして知られるパラオでは、2020年1月からオキシベンゾンやオクチノキサートなどを含む日焼け止めの販売や使用が禁止されました。この規制に違反した場合、最高で1,000米ドルの罰金が科せられる可能性もあります。また、観光客が入国する際には、ケミカルベースの日焼け止めは押収されることがあるため注意が必要です。

ハワイ

ハワイの景色

出典 Shutterstock

観光地として人気が高いハワイは、2021年1月からはサンゴ礁に有害とされる成分を含む日焼け止めの販売と流通が法律で禁止されました。紫外線吸収剤のオキシベンゾンとオクチノキサートだけではなく、全ての化学物質を排除した日焼け止めではないと販売や流通が認められません。また、この規制は居住者だけではなく、観光客も対象となります。

※認可された医療機関からの処方箋がある場合は例外

ボネール島

ボネール島のイメージ画像

出典 Shutterstock

静かで自然豊かなカリブ海ボネール島でも2021年1月より、オキシベンゾン、オクチノキサート、オクトクレリンの3つを含む日焼け止めの販売、流通が禁止となりました。

キーウェスト

キーウェストの景色

出典 Shutterstock

アメリカのフロリダ州南端に位置する絶景の地、キーウェストでも、オキシベンゾンやオクチノキサートを含む日焼け止めの販売が2021年1月から禁止されました。キーウェストは米国で最大のサンゴ礁の本拠地として知られています。この規制に違反すると、1回目は警告があり、2回目の違反では罰金が科される仕組みとなっています。

海の環境にもやさしい日焼け止めで肌を守ろう

ビーチでくつろぐ女性

出典 Shutterstock

化学物質をなるべく排除しているため海の生物や人の肌にも優しいリーフセーフな日焼け止め。今年の夏は海のレジャーを楽しみながら、サステナブルの観点から海の環境保護も支援してみませんか。日焼け止めを選ぶ際は、海の環境を考えた、肌にも優しいリーフセーフ処方のものを探してみてください。

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IKUMI
サムネイル: IKUMI
ブランドをこよなく愛するアラサー女子。ヴィンテージシャネルとセリーヌ、バレンシアガが好き。