革製品を防水スプレーでお手入れする方法!手順や注意点を紹介
革のバッグやレザーブーツ・レザージャケットなどの革製品は、身に着けるほどに風合いと愛着が増すもの。しかし雨に濡れると革が劣化してしまいます。今回は防水スプレーで革をお手入れする手順やケアする際のポイント、防水スプレーを使用する際の注意点などを紹介します。正しい知識を身に付け、革製品を綺麗に永く愛用していきましょう。
目次
革製品に防水スプレーのケアが必要な理由
時が経つほどに色合いが変わる革製品。永く楽しむには普段のケアも大切です。ここでは防水スプレーによるケアが革製品に必要な理由を解説します。
水ぶくれ・シミを防ぐ
革製品が濡れるとシミや水ぶくれの原因になります。また、乾燥によるひび割れやカビが生える原因にも。水に濡れた部分は、油分が飛んで色が濃くなってしまう場合もあるので、あらかじめ防水効果が期待できる防水スプレーでケアすることが大切です。
革の変形を防ぐ
水に濡れると革製品の型崩れにもつながります。濡れたまま放置してしまうと次にその革製品を手に取った時に変形している…なんてことも。お気に入りの革製品を永く愛用したいのなら、防水のお手入れやメンテナンスに力を入れると良いでしょう。
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防水スプレーで革製品をお手入れする手順
防水スプレーを使用する時は手順に沿ったお手入れがおすすめです。とても簡単なので日々のお手入れや、雨の時期に試してみてください。正しい防水スプレーの使い方をマスターし、革製品の自然な風合いを永く楽しみましょう。
まずは防水スプレー・布・ブラシを用意する
準備してからとりかかるとお手入れがスムーズに進みます。お手入れに必要なのは以下のアイテムです。
<防水スプレー>
お手入れする革製品と相性の良い防水スプレーを用意。一度目立たない場所で変色がないかなどを確かめてから使用するのが良いでしょう。
<清潔な布・馬毛ブラシ>
布は綿、ブラシは馬毛など革を傷つけない天然の素材を使ったやわらかなものを選んでください。防水スプレーを吹き付ける前の汚れを落とすために必要です。この防水スプレーを使用する前のひと手間が、革製品を美しく保ち、より永く愛用するために必要な工程となります。
1.馬毛ブラシで革表面のゴミやホコリを落とす
まずは馬毛ブラシを使って、革製品の表面のゴミやホコリを落とします。やわらかい布でも可能です。この時、表面だけでなくステッチ(縫い目)の部分もしっかり汚れを落としてください。また強くこすりすぎないように注意しましょう。強くこすると傷がつく恐れがあります。
2.防水スプレーをかける
防水スプレーを扱うときは、玄関先やベランダ・庭など、必ず風通しが良く換気できる場所を選ぶこと。室内などの風通しの悪い場所や換気ができない場所で行うと、体調不良につながります。どうしても室内で行わなければならない場合は、窓やドアを開けてください。
スプレーを吹き付ける際は革製品から30cm程度離すと、全体にまんべんなく塗布できます。初めて防水スプレーを使う際は、革製品の目立たない場所で試しておくと良いでしょう。
3.しっかり乾かす
防水スプレーをかけた後は、しっかり乾燥させることが重要です。スプレーをかけた場所は濡れるため、色が濃く変色したように見えますが、時間の経過により元の色に戻ります。防水スプレーが乾いていない内は防水力が低く効果が見込めません。そのため出かける直前は避けましょう。
4.綺麗な布でやさしく拭く
完全に乾いたら、綺麗なやわらかい布でやさしく拭いてください。お手入れの最後に水滴を垂らして、きちんと防水加工が施されているかのチェックをするとなお良いでしょう。
各防水スプレーによって、防水の効果が持続する日にちや時間が違ってくるので、事前に確認しておくと革製品がより長持ちします。
革製品に防水スプレーでケアをする際の2つのポイント
防水スプレーを使用する時は、タイミングや頻度、防水スプレーの種類に気を付ける必要があります。大切な革製品を永く愛用できるように、防水スプレーでケアをする際の2つのポイントを紹介します。
1.適切なタイミングや頻度を守る
基本的に、防水スプレーは雨の日に1回が基本です。外出時に防水スプレーが乾くように、30分前には使用してください。また天気が雨だと分かっている場合は、当日バタバタしないように事前に準備しておくと安心です。
2.シミになりにくい防水スプレーを使う
防水スプレーには2種類のタイプがあります。革製品に使う防水スプレーならフッ素タイプがおすすめです。
<フッ素系樹脂配合タイプ>
細かく革の繊維をコーティングする防水スプレー。非常に細かい粒子なので、革の繊維までしっかりコーティングしてくれます。通気性も損なわず、特に天然素材にぴったりです。また、シミになりにくい特徴があります。
<シリコン系樹脂配合タイプ>
革表面をコーティングする防水スプレー。持続性は高いですが、シリコンで膜をつくるため革の呼吸を損なってしまいます。通気性を必要としない傘などのアイテムには向いています。
革製品に防水スプレーを使う際の注意点
防水スプレーのお手入れは簡単ですが、気をつけなければならない点がいくつかあります。今回は革製品に防水スプレーを使用する際の注意点を紹介します。
必ず屋外で使用する
防水スプレーは必ず屋外で使用すること。防水スプレーに樹脂が含まれている場合、これが肺に入って付着すると酸素を上手に取り込めなくなってしまいます。つまり、肺の中が防水されてしまうのです。
公益財団法人日本中毒情報センターと東京消防庁の事例をまとめた「防水スプレー等に関する事故事例」によると、毎年、浴室や密閉された室内で防水スプレーを使用して緊急搬送される事件が起きています。最悪の場合、命の危険につながることがあるので、細心の注意を払って防水スプレーを使用してください。
防水スプレーが使えない革がある
<エナメル革>
エナメルは革を守るためのコーティングとして開発されたものです。コーティングされているので水に強い素材ですが、エナメル革に防水スプレーを吹き付けると色が変わってしまったり、光沢感が失われてしまったりします。水に濡れた場合は、ハンカチやティッシュですぐに水分を取ると良いです。
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<爬虫類革>
コーティングがしっかりされておらず、色が淡い場合は防水スプレーの成分に反応して黄ばみとして現れることがあります。爬虫類革には専用のグッズを使用するのが良いでしょう。
雨の日や雨が降りそうな日に吹きかける
頻繁に防水スプレーを吹き付けていると、シミやカビなどで革が劣化する原因になります。さらに革の呼吸を妨げるので、メンテナンスオイルが染み込みにくくなることも。汚れ防止効果が期待できるからといって、晴れの日まで防水スプレーを吹き付けるのは避けてください。
防水スプレーを使用して革製品を永く愛用しよう
革製品は上質で長持ちする素材です。お気に入りの革製品をメンテナンスをしながら永く使うことは、サステナブルな行動にもつながります。今回の防水スプレーを使った革製品の防水ケアで、雨の日でもお気に入りのレザーグッズを愛用していきましょう。