エルメスオレンジが象徴するブランドイメージとその魅力とは?

エルメスの象徴ともいえる鮮やかなオレンジ色。その独特なカラーは、ブランドのアイコンとして多くの人々に知られています。
この記事では、エルメスオレンジの正式名称や由来、ブランドにおける意味合い、そしてこのカラーが映える人気アイテムまで詳しく解説します。
エルメスのオレンジには正式に名前が付いている
エルメスのアイコニックなオレンジ色は、単なるブランドカラーではなく、深い意味と背景を持った色です。正式には「Hermès Orange(エルメス・オレンジ)」と呼ばれ、約70年前にブランドとして公認された歴史があります。
エルメスは1837年にティエリー・エルメスによってパリで創業された老舗ブランドで、当初は高級馬具工房としてスタートしました。現在では、バッグ・時計・ファッション・ジュエリーなど多岐にわたるラグジュアリー製品を展開する世界的ブランドへと成長しています。
エルメス・オレンジの正式な色番号や名称はある?
エルメス・オレンジは、Pantone色見本帳においては「PANTONE 165 C」に最も近いとされていますが、これはあくまで参考値でありエルメスが公式に採用している色ではありません。このPANTONE 165 Cは鮮やかで黄みが強く、視認性の高いオレンジで、瞬時に目を引くインパクトがあります。
ただし、実際の製品におけるエルメス・オレンジは、素材や照明、経年変化などの影響により微妙に色味が異なるため、完全に再現することが難しい”唯一無二の色”とも言われています。エルメスはこのオレンジを自社の製品・パッケージ・広告媒体のあらゆる面で使用しており、ブランドの統一感と認知度向上に寄与しています。
オレンジ色が与える意味や効果
オレンジ色は、「暖かい」「明るい」「元気」「活発」といった前向きなイメージを与えることで知られており、これはエルメス・オレンジが人々に与える印象と非常に近いものです。
ポジティブな印象を与えるこの色は、ファッションにおいてもアクセントカラーとして非常に人気があります。特にエルメス・オレンジは、高級感とエネルギーのバランスが絶妙であり、心理的効果が働く色であるからこそ、見る人に強く印象を残す理由のひとつとされています。
エルメス・オレンジの由来
エルメス・オレンジは、ジャン・ルイ・デュマやパトリック・ゲランらの主導により正式なブランドカラーとして採用されたと言われています。
第二次世界大戦中、従来使用していたクリーム色のパッケージ用紙やベージュの包装紙、ゴールドの装飾が施された白いボックスといった資材の供給が滞ったことがきっかけで、当時手に入ったオレンジ色の紙に切り替えたことが始まりでした。
この色は当初、社内でも賛否が分かれたとされますが、結果的にブランドを象徴する色へと昇華されていき、時を経て多くの顧客に認知されました。
時代の流れに乗って偶然生まれたエルメス・オレンジ。
パリの店舗前に並ぶオレンジ色のショッパーは、今やエルメスファンの誇りともいえる存在になっています。
エルメス・オレンジが象徴するブランドメッセージとは?

オレンジ色には、単なる装飾以上の意味が込められています。それは、ラグジュアリーさを象徴する深み、心を温めるぬくもり、職人の手による圧倒的な品質の高さ、そして持つ人に自信をもたらす強さです。そして何よりも、“高級”という言葉にふさわしい風格を、視覚的に直感で訴える力を持っています。
エルメス・オレンジは、そうしたブランドの美学や理念、信念そのものを体現した色です。ひと目見ただけで心を奪うあの色には、「本物」を知る人々への敬意と、クラフツマンシップの誇りが込められています。
さらに、エルメスというブランドが他とは一線を画す「特別な存在」であることを象徴しており、単なるラグジュアリーの枠を超えて、“選ばれし者”だけが味わえる世界観を視覚的に具現化しています。
エルメスはこの色を通じて、自らの価値観と情熱を世界に語りかけているのです。その色を手に取った瞬間、誰もがエルメスというブランドの深い哲学と情熱、そして唯一無二の存在感を肌で感じ取ることができるでしょう。
一目見るだけでエルメスだとわかる”ブランドカラー”
ブランディングの観点では、色の統一は非常に重要です。企業のイメージや記憶に強く残る要素として、色彩はロゴやデザイン以上に影響力があります。
エルメス・オレンジは、広告やカタログ、ディスプレイ、ショーウィンドウ、さらには紙袋にいたるまで幅広く使用されており、瞬時にエルメスと認識できるブランドアイコンとしての地位を確立しています。その圧倒的な視覚的インパクトと一貫性のある色使いにより、ブランド全体の統一感が生まれ、消費者の記憶に強く刻み込まれるのです。
このようなブランドカラーの効果により、エルメスは世界中で高い認知度を維持しています。
また、エルメスの広告戦略では、派手なプロモーションよりも、このオレンジ色を中心に据えた”静かな主張”が特徴で、これがラグジュアリーブランドらしい洗練されたイメージを保ち続けている理由のひとつです。
エルメス・オレンジが映える人気アイテム
エルメスの豊富なアイテムのなかでも、オレンジカラーが特に映えるアイテムを紹介します。どれもブランドの代表作でありながら、カラーによって印象が大きく変わります。
バーキン

エルメスを代表する名品「バーキン」は、実用性とエレガンスを兼ね備えた永遠のアイコン。こちらのモデルは、ブラックレザーと鮮やかなオレンジキャンバスのコントラストが印象的で、上品さの中に華やかさを感じさせます。ゆとりある収納力で日常使いはもちろん、特別なシーンにも映える存在感。手にするだけで洗練されたスタイルを完成させる、まさに大人のための逸品です。
ケリー

エルメスの象徴的モデル「ケリー」は、その端正なフォルムと洗練された佇まいで世界中の女性を魅了し続けています。中でも鮮やかなオレンジカラーは、華やかさと存在感を兼ね備え、装いにエネルギーと品格を添える一色。上質なレザーと精緻な職人技が生み出すケリーは、フォーマルシーンはもちろん、日常のスタイルにも格別の輝きをもたらします。
ピコタン・ロック

エルメスの「ピコタンロック」は、愛らしいバケツ型フォルムと柔らかなレザーの質感で人気を集めるモデルです。オレンジカラーは、そのデザインに華やかさとエネルギーをプラスし、持つだけでコーディネートを明るく彩ります。シンプルながらもブランドらしい品格を備え、日常使いに最適です。
ガーデンパーティー

エルメスの「ガーデンパーティー」は、シンプルなデザインと高い収納力で愛されるトートバッグ。オレンジカラーは、軽やかな印象の中に上品な華やかさを添え、持つ人の個性を際立たせます。丈夫なキャンバスとレザーのコンビネーションが日常使いに適し、カジュアルからきれいめまで幅広いスタイルにマッチ。実用性とエレガンスを兼ね備えた、長く愛用できる名品です。
エヴリン

エルメスの「エヴリン」は、ブランドの頭文字“H”を大胆にデザインしたパンチングが象徴的なショルダーバッグです。鮮やかなオレンジカラーは、カジュアルなスタイルに明るさと個性をプラスし、日常のお出かけを華やかに彩ります。軽量で肩掛けしやすく、機能性も抜群です。
ベアン

エルメスの「ベアン」財布は、細身のフォルムと“H”モチーフの金具が特徴のロングセラーアイテムです。鮮やかなオレンジカラーは、手元に華やぎと存在感をもたらし、使うたびに気分を高めてくれます。上質なレザーと精巧な仕立てにより、長く愛用できる耐久性も魅力。カードや紙幣をすっきりと収納できる実用性と、エルメスらしいエレガンスを兼ね備えた逸品です。
カレ

エルメスの「カレ」は、ブランドを象徴するシルクスカーフの定番シリーズです。その中でもオレンジの馬が大きく描かれたデザインは、存在感抜群で一枚で装いの主役になる逸品です。鮮やかな色彩と緻密なプリントが、首元やバッグ、ヘアアレンジなど多彩なアレンジを可能にします。上質なシルクの滑らかな肌触りと、エルメスらしいエレガンスを存分に楽しめるアイテムです。
エルメス・オレンジを身につけて毎日を彩ろう
エルメスのオレンジは、単なる色ではなく、ブランドの歴史・美学・誇りが詰まった存在です。バッグや財布、スカーフなど、日常に取り入れることで、気持ちが明るくなり、自信にもつながります。
オレンジは華やかでありながらも、エルメスが持つクラフトマンシップによって洗練された印象を与えます。ぜひ、自分だけの”エルメス・オレンジ”を見つけて、ライフスタイルに彩りを添えてみてください。
※掲載のアイテムは、KOMEHYO独自で買取り・仕入れ・販売しているアイテムの一例です。
