ルイヴィトンの買取をオススメする理由
■INDEX
・はじめに
・買取相場が変動する要素
・理由は「丈夫な素材」と「定価の推移」
・古い製造年式ほどメリットがある?
・20年前は直営店で現在の半値で購入できた?
・リセールを意識したルイヴィトンの購入ポイント
・定番モデルであること
・最後に
■ はじめに
ブランドバッグの買取において、「売るときにオススメのブランドは何?」とご質問されるケースは数多くあります。
その際にはルイヴィトン・エルメス・シャネルの3つのブランドを案内する場面が殆どです。
それほど、上記の3つのブランドは買取価格も他ブランドと比較しても高く、その中でもルイヴィトンが一番オススメしやすい状況にある、と思います。
その理由も踏まえて、今回はブランドバッグバイヤーがルイヴィトンの買取をオススメする理由をご説明します。
■買取相場が変動する要素
買取相場は”需要”と”供給”から成り立ちます。
具体的にいうと、「人気」や「品薄」といった”その瞬間の状況”が相場を高騰させる要素といって過言ではありません。
これにルイヴィトンの製品を当てはめてみると、どうでしょうか。
幅広い年齢層や男女ともに「人気の高いブランド」というイメージはありますが、「品薄」といった状況はあまり聞いたことがありません。
ブティック数も多く、公式オンラインでも購入可能のため、一部の稀少品を除き比較的手に入りやすいブランドではないでしょうか。
では、なぜ流通量が多いブランドにも関わらず、買取相場が高いのでしょうか。単純に人気だけで相場は高くなるのでしょうか。次にその理由を説明いたします。
■理由は「丈夫な素材」と「定価の推移」
ブランドバッグの買取相場は需要と供給という物量のバランス以外に、その個品の「製造年式」「状態」が非常に重要な要素です。
例えば、最近発売されたばかりの人気アイテムでも、クタクタで使い古したアイテムよりは数年前に販売されたモデルでキレイな状態のほうが、買取価格が高くなる傾向にあります。
なぜなら宝石・貴金属・時計などの金属類と異なり、バッグ類は外装などの磨きによる仕上げが出来ないため、買取品を販売する際はそのままの状態で販売する店舗が殆どだと思います。
そのため、「状態」は買取価格に対して重要な要素であり、ルイヴィトンのコーティングキャンバスなど丈夫な素材ほどプラスに働きます。
実例をあげて説明します。下の写真を見てください。
右側が1999年、左側が2020年製造のアイテムです。
この2つの状態の評価をする際には、「さほど変わらない」という判断になるのではないでしょうか。
つまり、きれいな状態であれば「20年前のアイテムでも、ここ数年の間に製造されたアイテムと比べて状態の評価はさほど変わらない」となります。
■ 古い製造年式ほどメリットがある?
前述のように、「製造年式」と「状態」はブランドバッグの買取では重要な要素です。
次に「製造年式」はどうでしょうか?
同じアイテム・状態の場合、もちろん新しい製造年式の方が評価は高くなります。
ただし、もともとブティックで購入した価格を計算に含めるとどうでしょうか?
ここに古い製造年式のメリットがあります。
ルイヴィトンに置き換えて説明すると「2,000年より以前に定価で購入した製品は、当時の定価を超えた買取価格になる可能性がある」ということです。
■20年前は直営店で現在の半値で購入できた?
2000年から現在に至るまで、ルイヴィトンの価格改定は20回程度行われています。
値下げも2回程度ありますが、2015年までにおよそ毎年5%前後は価格が高騰しており、その後は2. 3年に1回の頻度で価格改定はありました。
2021年には4回、2022年2月の価格改定では約10~25%と急激に定価があがっています。
その結果、全ての製品ではありませんが、この20年程度でおよそ2~3倍程度の値上がりをしています。
20年前の国内定価と買取価格
次に製品の事例を挙げて説明いたします。
当時の定価と当社の買取価格の推移を見てみましょう。
スピーディ30センチ モノグラム M41108(旧品番 M41526)
国内定価(税抜) | 当時の中古買取価格目安 | 定価と買取価格の差額 | |
2000年 | 75,000 | 30,000~40,000 | ▲35,000~45,000 |
2018年 | 106,000 | 60,000~70,000 | ▲26,000~46,000 |
2020年 | 135,000 | 70,000~90,000 | ▲45,000~65,000 |
2022年 | 171,000 | 70,000~110,000 | ▲6万~10万 |
※上記の買取価格の目安は状態がきれいな中古品を想定しています。
2000年から現在までに、国内定価は2倍以上も上がっており、それに伴い買取価格も高騰しています。
また、2018年以降に大幅な値上がりをしていることが分かります。
ここで見ていただきたいポイントは「当時の国内定価と現在の買取価格の差額がプラスになる組み合わせ」です。
2,000年の国内定価(税抜) | 2022年の中古買取価格 | 定価と買取価格の差額 | |
お得になりやすい組み合わせ | 75,000 | 50,000~110,000 | ▲25,000~+35,000 |
上記の場合、2,000年に定価で購入したアイテムは当時の国内定価を超える可能性があることが分かります。
さらにいうと、国内定価が急激に高騰した2018年より以前に購入したアイテムであれば、今後の価格改定を見据えた場合、当時の購入価格より買取価格が高くなるかもしれません。
ただし、上記のように現在の買取価格が当時の国内定価を超えるアイテムばかりではありません。
「現在でも同じモデルで展開されている」「定番モデルとして人気が高い」などの要素が含まれるため、注意が必要です。
■リセールを意識したルイヴィトンの購入ポイント
「買う前に人気になるかどうかも分からない」「市場の在庫なんて読めるわけがない」ということが殆どだと思いますので、主観的な説明にはなりますが、新品を買う前にリセール面でポイントになる要素も含めて説明します。
おおよその主観ですが、値段がつきやすいアイテムには以下の3つの傾向があると思います。
レディース、もしくは男女共に使えるアイテム
2022年8月において、公式オンラインストアではレディースバッグが400点以上、メンズバッグが200点以下とラインナップ数は約2倍の違いがあります。
一概には言えませんが、ラインナップ数を考えるとルイヴィトンのユーザーの多くは”女性”であると考えられます。
これは中古市場にも当てはまるため、必然的にレディースアイテムの方が人気と買取相場が高くなる傾向があります。
また、財布や小物類などユニセックスで使用できるアイテムも買取相場が高くなりやすい傾向があります。
2019年に発売された「オンザゴー」はシンプルな男女兼用のバッグとして人気があり、現在も中古相場は高いです。
モノグラム柄であること
ブランドのアイコンであるモノグラムパターンのアイテムは人気が高い傾向があります。
加えて前述のモノグラムキャンバスの場合は瑕・汚れにも強いため、同じ回数を使用してもレザーと比べてコンディションの評価は高くなります。
■定番モデルであること
2007年に登場したネヴァーフルMMサイズは、当時¥75,000(抜)で販売されていました。
現在はモデルチェンジを繰り返しながら¥223,000(抜)まで上がっています。
「国内定価の推移」でも述べたとおり、定番モデルは発売年月が経過するにつれて、国内定価も上がる可能性が高いです。
対してシーズン限定の商品は、シーズン終了後も展開されないケースがほとんどのため、定価は上がりません。
つまり「今より定価が高くなる可能性がある定番モデルは、数年先を見たときにメリットが高い」ということです。
■ 最後に
今回はルイヴィトンのバッグの買取相場について、詳しく説明いたしました。
「長い目で見たときにどうか」という観点は資産的な考え方になり、土地や家などの不動産と近い内容かと思います。
大切に使えば手放すときにメリットがあることは間違いありません。
ぜひ今回の記事を参考に、ご自宅のルイヴィトンのバッグがあれば買取査定に出すことを検討してみてください。