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環境に配慮したサステナブルデザインとは?ずっと続く未来のために始めよう

サスティナブルデザインとは、地球環境の維持や労働者の公平な権利へ配慮したデザインのことです。コロナの流行により生活が一変する中、環境や人権の問題をシリアスに捉え、サスティナブルな生き方を目指す動きが活発化。本記事では、サスティナブルデザインとファッションの関係や、消費者にできるサスティナブルな活動を紹介します。

サスティナブルデザインとは

サスティナブルという言葉はよく耳にしますが、定義があいまいになっている人も多いかもしれません。真っ先に環境への配慮が思い浮かびますが、実は環境以外にも配慮しているものが存在します。まずは今の社会において、サスティナブルが持つ意味を再確認し、ファッションとの関連性についてデザインを通して見ていきます。

サスティナブルとは

サスティナブルとは、直訳すると「持続していける」という意味です。2015年に国連サミットで設定した目標に、「持続可能な開発目標(SDGs)」があります。SDGsは地球環境、人権、平和など広い分野で設定されているもの。貧困を無くす、陸上や海洋の資源を保護する、クリーンなエネルギーを使うなど、17項目を目標にした活動が、サスティナブルであるといわれています。

サスティナブルデザインとは

ファッション業界でのサスティナブルな取り組みは、服を作るために働く労働者の権利や地球環境に配慮することにあります。具体的には、危険な農薬を使わないオーガニックコットンを選ぶ、労働者と対等に取引するフェアトレードを行う、リサイクル素材を使った製品を販売するなどです。

しかしサスティナブルであるだけでは、消費者に購入してもらうのは難しいでしょう。デザインの良さでサスティナブルな製品の売上を伸ばし、環境や人権に配慮した動きを促進することが、サスティナブルデザインの役割です。

サスティナブルにおけるデザインの力

サスティナブルは比較的新しい価値観であり、世の中に十分浸透しているとは言いにくいでしょう。サスティナブルな製品を世に出し、広めるためには、デザインの力が大いに有効です。ここではサスティナブルに貢献するデザインの力を紹介します。

問題を解決する力

デザインは単に製品の見た目を美しくするだけでなく、問題提起や解決の手助けとなる場合があります。良い例なのが、マッチ箱に肺の形のやすりをあしらったデザイン。使うたびに肺の絵が汚れてタバコの健康被害を喚起させます。デザインの力でさりげなくかつ明確に、喫煙者の健康意識を呼び覚ますことが可能です。

また、シャンプーは液体で売っているのが一般的ですが、固形にした製品もあります。固形のシャンプーに消費者が水を入れて使います。シャンプーの液体部分を減らすことで、パッケージや物流の環境負担を減らしエコへとつなげていく、画期的なデザインです。

人を惹き付ける力

優れたデザインは一瞬で消費者の心を惹き付け、商品を購入したい気分にさせます。デザインの善し悪しにより、製品の売れ行きが決まると言っても過言ではありません。サスティナブルな製品を広めたい場合も、デザインに大きな役目を担ってもらうことになります。

ロングユースを促す力

デザインの力は、購入時にだけ発揮されるものではありません。良いデザインの製品は、消費者が愛着を抱きやすく、結果として長期間の使用が期待できます。1枚の服を着る年月が伸びればその分廃棄物が減り、サスティナブルな社会へ一歩近づくでしょう。

サスティナブルのためにできること

私達消費者もサスティナブルのために、実践できることがあります。サスティナブルな活動は意外と身近にあるので、既に習慣化している方も多いかもしれません。ここでは明日からでも、すぐに実践できるサスティナブル活動を紹介しましょう。

服は捨てずにリサイクル

身近なサスティナブル活動で、実行に移しやすいのがリサイクルです。着る機会の無くなった服をフリマアプリなどで売れば、資源の節約につながります。フリマアプリには出しにくい状態の良くない服でも、引き取ってくれるショップがあるのでチェックしてみてください。

サスティナビリティ意識のあるブランドを利用

サスティナビリティ意識のあるブランドをチェックし、積極的に利用して応援するのもおすすめです。国内には、多種多様なサスティナブルブランドが存在しています。

環境や人権に配慮した服を世界中からセレクトした「Enter the E」、手ごろな価格でサスティナブルを実現する「Re:EDIT」、柴咲コウさんがプロデュースする大人フェミニンな「MES VACANCES」、海外支援プロジェクトを多数展開する「ユニクロ」などが有名です。

気になるブランドの背景を調査

気になるブランドがあれば、そのブランドが行っているサスティナブル活動を調査するのも良いアイディアです。これから先の未来でも、今と同じようにファッションを楽しむには、消費者である私達一人一人の意識変革が不可欠です。

地球環境や労働者の権利をないがしろにして大量消費を続ければ、今のようにファッションを楽しめない日が来るかもしれません。普段、自分が使うブランドの実態を知り、「自分のお金をどこに落とすか」を考えることで、地球環境や労働者の人権を守り、ファッションの楽しさを未来へ引き継いでいけるでしょう。

サスティナブルな暮らしのための「エシカル消費」

人々の意識が高まるにつれ、サスティナブルのようなキーワードが急速に使われるようになりました。エシカルな消費を意味する「エシカル消費」も、サスティナブルを目指すためのキーワードです。ここではエシカルの言葉の意味と、エシカル消費の定義づけについて解説します。

エシカルとは

エシカル(ethical)は英語で、日本語に訳すると「倫理的」「道徳的」という意味です。倫理的とは、人間の心にある良心を基準として、「皆が正しいと思うような社会的な考えや行動」を示します。サスティナブルが「持続していける社会作り」を意味するのに対し、エシカルは「人の良心に従った行動」を指す言葉です。

言葉の使い方としては、「サスティナブルな社会を実現するために、エシカルを意識する」といったように使われるでしょう。言葉の意味はエシカルとサスティナブルで多少異なりますが、根底に流れるエコな意識は共通したものを感じられるかもしれません。

社会や環境に配慮した消費

私達は普段、商品の背景を知らずに購入することが多いでしょう。そうすると、商品の価格が安いのは労働者の賃金が低すぎるせいだったり、環境に負担がかかる資源を使っているせいだったりするかもしれません。そこで今、商品の背景まで意識して消費活動する、「エシカル消費」が話題になっています。

エシカル消費とは、消費の裏で誰かが悲しむことのないように、「人や社会、地球環境に配慮した倫理的な消費活動」であると言えるでしょう。エシカル消費の波はファッションだけでなく、食品やイベントなどさまざまな分野に到達。世界には「エシカルコンシューマー」と呼ばれる、エシカル消費を実践する人が増えています。

サスティナブルな社会を子孫に残そう!

新しい服を探して、購入するのは楽しいものです。ですが消費するだけで、服を作る人や地球資源のことを配慮しないと、いつかファッションを楽しめない日が来るかもしれません。サスティナブルデザインの製品を買うなど、地球環境や労働者の権利を意識して、自分の子どもや子孫にファッションが楽しめる社会を残したいものですね。

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IKUMI
サムネイル: IKUMI
ブランドをこよなく愛するアラサー女子。ヴィンテージシャネルとセリーヌ、バレンシアガが好き。