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肌触りが良いだけじゃない!無農薬で地球に優しいオーガニックコットンとは

オーガニックコットンは、農薬や化学肥料の使用を最小限に抑えて栽培したコットンです。コットン本来が持つ素材の良さを味わえ、その栽培方法は地球環境や生産者の健康を守ります。この記事では、オーガニックコットンの栽培方法やメリット、認証ラベル、手入れの仕方について解説します。

オーガニックコットンとは

綿花の畑

オーガニックコットンとは、農薬や化学肥料の使用を最小限に抑えて栽培したコットンのこと。環境と人に優しいとされるオーガニックコットンは、日本での生産は1パーセント以下で、ほぼすべて海外からの輸入に頼っているのが実情です。ここではオーガニックコットンとはどんなものか、また世界的な生産状況について紹介します。

無農薬で栽培された綿のこと

オーガニックコットンは、農薬の使用を最小限に抑え、環境や生産者の安全を守って栽培されたコットンのこと。オーガニックコットンは有機肥料によって育ち、製品になるまですべての工程で、漂白などの化学処理をしないのが特徴です。化学物質である農薬の使用を止めることで、生産者の健康を守るとともに、農薬を購入するための経済的負担も軽減できます。

一般的にコットンを育てるには水が大量に必要です。Tシャツ1枚分のコットンを作るのに、必要な水の量は2,000リットル以上とも言われています。オーガニックコットンは農薬や化学肥料を使わないため、従来の栽培方法より水の消費を抑えることが可能です。

自給率ほぼ0%

日本にはたくさんのオーガニックコットン製品が流通していますが、オーガニックコットンの自給率は1パーセント未満です。オーガニックコットン生産国のトップはインド。次いで中国も需要拡大に伴い、生産規模が増加しています。日本ではコットンを栽培する農家は少ないものの、企業やNPOがオーガニックコットン製品の普及を進めています。

オーガニックコットンと普通のコットンの違い

コットンの畑

オーガニックコットンと従来の栽培方法で作られたコットンでは、使用する農薬の量や、栽培・収穫方法に違いが見られます。具体的にどんな違いがあるのか、詳しく見ていきましょう。

農薬の量

通常コットンを作る際には、害虫駆除などのために、多くの農薬が使われます。農薬は害虫を効率的に駆除する一方で、使用した土地の土壌や、生産者の健康にまで被害を及ぼす危険性が問題に。

オーガニックコットンは、危険な農薬の使用を最小限に抑えて生産されるため、畑の土壌やそこに住む微生物、生産者の健康や労働環境を守りながら育てることが可能です。

栽培方法

従来の栽培方法で作るコットンは、大量の農薬や殺虫剤が使われるため、微生物がいなくなり、土地がやせ細っていきます。オーガニックコットンはテントウ虫で害虫を駆除したり、手作業で雑草を除去したりして栽培します。農薬を使わないので、土地がダメージを受けることもなく、継続してコットンを生産できる土壌が作られるでしょう。

収穫方法

コットンを収穫する従来の方法は、枯葉剤を散布してコットンの茎や葉を枯らし、機械で刈り取るという、効率を重視したやり方です。機械でコットンを刈り取ると、本来の弾力性が劣ってしまうという欠点もあります。

オーガニックコットンは一つ一つのコットンを、手摘みによって収穫。収穫に手間やコストはかかりますが、薬剤によってコットンを傷めつけないため、本来のやわらかな繊維を保てるのが特徴です。

オーガニックコットンの主な認証ラベル

オーガニックの札がついた服

一般的なコットンとオーガニックコットンを見分けるには、オーガニックコットン認証ラベルを探すと簡単です。主なオーガニックコットン認証ラベルには、GOTS(グローバル・オーガニック・テキスタイル・スタンダード)、OCS(オーガニック・コンテント・スタンダード)、NOC(日本オーガニックコットン流通機構)があります。

GOTS

GOTS(グローバル・オーガニック・テキスタイル・スタンダード)は、ドイツ、イギリス、アメリカ、日本の4カ国によって作られた、国際的なオーガニック繊維の基準です。原料の収穫から加工、製品のパッケージに至るまで、すべての工程において団体が定める基準を満たしているか、厳密にチェックされます。

GOTSのラベルは、2種類に分けられます。マークの下に「Organic」と記されているものは、製品の95%以上に、オーガニック繊維が使われている証。また、マークの下に「Made with 〇% Organic materials」とあれば、製品の70~94パーセントに、オーガニック繊維が使われている証拠です。〇パーセントの部分には70~94の数字が入り、製品におけるオーガニック繊維の割合を判別できます。

OCS

OCS(オーガニック・コンテント・スタンダード)は、5〜100パーセントのオーガニック原料を含む、食品以外の製品に使われる認証ラベルです。EU(欧州連合)の規則もしくは、アメリカの農務省の認証を受けた原料を使用し、すべての工程を認定機関から認定された場合にのみ、このラベルが付与されます。

使われるラベルには、「OCS100」と「OCSブレンド」の2種類があり、オーガニック原料の割合が95~100パーセントのものは「OCS100」。5〜95パーセント未満のものは、「OCSブレンド」のラベルが使われます。

NOC

NOC(日本オーガニックコットン流通機構)では、オーガニックコットンを100パーセント使った製品に対して、「NOCコットンラベル」を付与しています。1パーセントでも、オーガニックでないコットンが入っていると認証されないため、厳しい基準を設けていると言えるでしょう。

また、NOCグリーンラベルというものもあり、こちらのラベルでは、オーガニックコットン以外の繊維を混ぜる割合を広げています。NOCの公式サイトで、NOC製品を購入できる全国の店舗をチェックできるので、調べておきたいですね。

オーガニックコットンを使うメリット

綿花とタオル

オーガニックコットンは比較的肌への刺激が少ない、洗濯後もやわらかな肌触りが続く、天然のUVカット効果が期待できるなどのメリットがあります。他にはオーガニックコットンを栽培する農家が増えると、環境保全につながることも見逃せないメリットです。

肌への刺激が少ない

オーガニックコットンを使うメリットとして、肌への刺激が比較的少ないことが挙げられます。もともとコットンという繊維自体が、化学繊維に比べると水分率が高いため、静電気が起きにくく、肌への刺激が少ないとされています。農薬を使わずに作られたオーガニックコットンなら、より安心ですね。子どもや肌の弱い人にも、おすすめできるでしょう。

洗濯しても柔らかな肌触りが続く

洗濯後にやわらかな肌触りが続くことも、オーガニックコットンを使用するメリットです。本来の油分が保たれているオーガニックコットンは、洗濯後も弾力があって、肌触りが優しいのが特徴。洗って乾かすことで、繊維が立ってふっくらとボリュームが出て、よりなめらかな触り心地を楽しめるでしょう。

天然のUVカット効果がある

天然のUVカット効果があることも、オーガニックコットンの嬉しいメリット。オーガニックコットンには、茶色や白、緑色の綿花があります。茶色の綿花は、UVカット効果が特に強く、95パーセント以上の紫外線を遮断するとされています。他の色、例えば白いオーガニックコットンでも、8割前後のUVをカットするとされているので、頼もしいですね。

人工的にUVカット加工された繊維は、洗濯によって効果が落ちますが、オーガニックコットンは効果が落ちない点も魅力です。

環境保全につながる

環境保全につながることも、オーガニックコットンを使う上で重要なメリットです。オーガニックコットンの使用量が増えると、有機栽培の農地が広がり、その結果二酸化炭素の削減や、土壌・水質の改善、環境保全へとつながっていきます。また、危険な農薬を使用しないことで、世界中のコットン農家で働く人々の健康を守れるでしょう。

オーガニックコットンのお手入れ方法

洗濯する女性

オーガニックコットンの良さを長く味わうには、天然由来の洗剤で洗う、風通しのよい日影で干すなどのお手入れ方法が有効です。合成洗剤でも洗濯は可能ですが、できるだけ天然由来の洗剤や石鹸が適しているとされます。

天然由来の洗剤で洗う

オーガニックコットンは、天然由来の洗剤で洗うと、その肌触りが長く楽しめます。オーガニックコットンは、天然であることにこだわって作られたため、製品の仕上げ洗いに使う石鹸も、環境や健康に配慮したものを使っています。

合成洗剤でも洗うことは可能ですが、合成洗剤には漂白剤などが配合されており、それによって劣化・変質する可能性も否定できません。できるだけ天然成分を原料とした洗剤・石鹸を利用したほうが、オーガニックコットン本来の良さを、長く味わえるでしょう。

風通しのよい日陰で干す

オーガニックコットン製品を干す際は、風通しの良い場所での陰干しがベスト。太陽をたくさん浴びて育ったオーガニックコットンは、日光に当てると本来の姿に戻ろうとし、ふっくらします。乾燥機を使うと、傷んだり縮んだりする原因となるので避けたいところです。干す前に、優しく四方に引っ張り、ゆがみを直しておくと、型崩れしにくいでしょう。

肌にも地球にも優しいオーガニックコットンを選ぼう

帽子と白いワンピースの女性

オーガニックコットンは肌への刺激が比較的少ない、洗濯後も肌触りが優しいなどの嬉しいメリットがあります。また、オーガニックコットン製品を選ぶことで、コットンの生産者や、環境を守ることにつながるでしょう。本記事で紹介した認証ラベルも参考に、買い物の際はオーガニックコットンを選んで、環境や健康に優しい生活を送りたいですね。

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kaya
サムネイル: kaya
いつか欲しいものはエルメスのバーキン。それが似合う女になるべく、自分を磨いています。