11.6.2025
腕時計の電池交換ガイド|自分で交換する方法から専門店への依頼まで
Komehyo
腕時計の電池交換、そろそろ必要かも?「いつ交換すべき?」「自分でできるの?」「お店に頼むといくらかかる?」そんな疑問を持つ方のために、この記事では電池交換のタイミング・必要な工具・手順・費用・依頼時の注意点までを徹底解説します。
自分で電池交換を行うには、専用の工具と正しい知識が必要です。また、故障や部品の紛失といったリスクもあるため、多くの場合、専門の方に依頼するのが一般的です。大切な腕時計を長く快適に使うために、ぜひ参考にしてください。
腕時計の電池交換の基礎
一般的に、電池式の腕時計にはボタン型電池が使われており、裏蓋を開けることで電池の型番が確認できます。自分で交換する際は、工具の準備が必要です。
電池交換には、ピンセットや精密ドライバー、裏蓋オープナー(またはケースオープナー)などの工具が必要です。ただし、防水機能付きの時計は密閉性が重要なため、交換後に防水性能を損なわないよう、専門業者に依頼することが推奨されます。
腕時計の電池交換をおこなうタイミング
一般的に腕時計の電池寿命は1〜3年程度と言われています。使用状況や機種によって異なりますが、以下のような兆候が見られた場合は、電池交換を検討するべきです。
①時計の針が遅れたり止まったりすることがある
電池切れが近づくと、秒針や分針の動作が不安定になることがあります。時刻が正しく進まない、針が止まるなどの異常があれば、早めに交換するのが望ましいです。
②日付や時刻がズレる
電池が弱くなると、日付や時刻表示が不正確になる場合があります。特に、日付や曜日の切り替え時に異常が生じた場合は、速やかに電池を交換する必要があります。
③秒針が跳ねたり止まったりする
一部のクォーツ時計では、電池残量が少なくなると、秒針が2〜3秒ごとに飛ぶような動きを見せることがあります。これはバッテリー低下のサインです。
④長期間使用した時計
電池寿命が過ぎても時計が動作しているように見える場合がありますが、突然止まるリスクがあるため、1〜3年を目安に定期的な交換を検討してください。以上のような症状が出ている場合は、電池交換のタイミングです。
腕時計の電池交換に必要な基礎知識
腕時計の電池交換を行う際には、電池の種類、交換費用、必要な工具についての基本的な知識が欠かせません。
使用する電池の型番や種類は、事前に確認しておく必要があります。多くの場合、裏蓋を開けると刻印などで確認できます。
交換費用は時計の種類や店舗によって異なりますが、一般的な店舗では900〜2,000円程度が目安です。高級時計や特殊機能付きのモデルでは、2,000〜5,000円、場合によってはそれ以上かかることもあります。防水機能付きの場合は、追加料金が発生することがあります。
一方、自分で交換する場合は、電池代が数十円〜1,000円程度で済みますが、専用工具の購入が必要です。精密ドライバー、ピンセット、裏蓋オープナーなどが一般的で、これらをセットで購入すると一定の初期費用がかかります。
時計の構造によって必要な工具が異なるため、事前の確認と準備が重要です。防水性や特殊な構造の時計は、無理をせず専門業者に依頼する方が安全です。
腕時計の電池交換は自分でする?専門店に依頼する?
腕時計の電池交換は、自分で行う方法と専門店に依頼する方法の2つがあります。時計の種類や構造、自分の技術レベルに応じて、最適な方法を選ぶことが重要です。
腕時計の種類と状態で判断する
腕時計の電池交換を自分で行うか、専門店に依頼するかは、腕時計の種類や状態によって大きく変わります。
例えば、安価なクォーツ時計は構造がシンプルなものも比較的多く、練習すれば比較的簡単に電池交換ができます。ボタン型の電池を使用していることが多く、工具と少しの時間があれば自分で交換できることが多いです。しかし、高級時計や防水機能付きの腕時計の場合は、プロの技術が必要になるため、専門店に依頼する方が安全でしょう。
また、古い時計や価値のあるヴィンテージ時計の電池交換の場合は、慎重に扱わなければならないため、自分で電池交換をするよりも専門店に任せた方が安心です。腕時計内部の部品が壊れやすくなっていることもあるため、注意が必要です。
電池交換を自分でする
腕時計の電池交換は、構造がシンプルな時計であれば自分で行うことも可能です。特に、日常使いのクォーツ時計や裏蓋がスナップ式(パチッと閉じるタイプ)のものは、比較的扱いやすく、自宅でも交換がしやすいタイプです。
もし自分で交換するのが初めてで不安な場合は、安価な時計で練習するのがおすすめです。また、防水機能や特殊な構造の時計については、自分で無理に開けようとせず、専門店に相談するのが安全でしょう。
自分でするメリット
腕時計の電池交換を自分で行うメリットとして、まずコストを抑えられることが挙げられます。電池代(300~800円ほど)だけで済み、工賃がかからないため、特に複数本の時計を所有している人にとっては経済的と言えます。工具を一度そろえれば、今後も活用できます。
また、店舗に足を運ぶ必要がなく、好きなタイミングや空いた時間にサッと作業ができるため、忙しい人にもメリットがあります。郵送対応の店舗と比べても、数日~1週間の待ち時間が不要です。
自分でするデメリット
腕時計の電池交換を自分で行うことにはメリットが多い一方で、注意すべきデメリットやリスクもあります。
慣れていないと、工具の扱いを誤って傷を付けたり、内部を破損したりするリスクがあります。また、正規修理サービスを受けられなくなる可能性がある点も注意が必要です。
また、一部のブランドでは、正規修理ルート外での電池交換歴があると受付不可となることもあるため、注意しましょう。
電池交換を店に依頼する
腕時計の電池交換は自分で行うこともできますが、確実性や安心感を重視するなら専門店に依頼するのがおすすめです。特に高級時計や防水機能付きの時計、裏蓋が特殊な構造のものは、プロの技術での対応が望ましいです。
店に依頼するメリット
腕時計の電池交換を店に依頼するメリットは、安全性・確実性・専門的な対応の3つが挙げられます。
時計専門の技術者が作業を行うため、ムーブメント(内部機構)や裏蓋、パッキンを傷つける心配がほとんどありません。経験豊富なプロが丁寧に対応してくれるので、大切な時計でも安心して任せられます。
防水機能付のものや高級腕時計の電池交換には、専用の工具や知識も必要になってきます。そういった時計は、素人が扱うよりも専門店に任せる方が安全でしょう。
さらに、一部の店舗では、電池交換後に一定期間の保証がつくこともあります。万が一の不具合にも対応してくれるため、より安心です。
店に依頼するデメリット
腕時計の電池交換を店に依頼することには安心感がありますが、いくつかのデメリットもあります。自分で交換すれば数百円で済むところ、店に依頼すると1,000〜5,000円ほど費用がかかるのが一般的です。特にブランド時計や防水機能付きのものは、追加費用が発生することもあります。
また、お店が混雑していたり、部品取り寄せや防水テストが必要な場合は、数日~1週間程度の預かりになることもあるため、交換に時間がかかることもあります。
古い時計や並行輸入品、特殊なモデルは、メーカー対応以外では断られるケースもあるので要注意です。
腕時計の電池交換を自分でする方法
電池交換を自分で行う場合には、正しい知識と道具を揃えて慎重に作業を進めることが大切です。以下の手順とポイントを参考に、安全に作業を進めましょう。
必要な工具
腕時計の内部には非常に小さなネジが使われているため、精密ドライバーセットが必要になります。特に細かいネジに対応できるドライバーを選ぶことが大切です。1,000円前後のセットで十分対応が可能です。
裏蓋オープナーも用意しましょう。腕時計の裏蓋は、種類によってはねじ式や押し込み式など異なるタイプがあります。裏蓋オープナーは、こうした蓋を傷つけずに開けるために必要なので、裏蓋に合ったサイズを選びましょう。使用するタイプや品質によって幅はありますが、価格はだいたい300円~1,500円が相場です。
小さな部品を取り扱う際に便利なのがピンセットです。電池を交換する際や、バネ棒などを扱う際に便利です。先端が細いものを選ぶとより使いやすいです。ピンセットは100円ショップなどで購入できます。
作業中に時計本体を置くために使用する柔らかい布があると便利です。こちらも100円ショップで手に入ります。布があると傷を防ぐだけでなく、パーツが転がって行方不明になるのも防げます。また、作業前後のクリーニングにも役立ちます。
電池交換の方法
腕時計の電池交換を自分で行う際の手順をご紹介します。
①まずは裏蓋オープナーなどで裏蓋を開けます。力を入れすぎると時計を傷める可能性があるので慎重に行いましょう。
②ピンセットを使って古い電池を丁寧に取り出します。この時、電池の向き(+と-)をしっかり覚えておくことがポイントです。
③指で直接触らず、ピンセットで新しい電池をセットします。正しい向きでしっかりセットされているか確認しましょう。
④新しい電池を入れた直後に秒針が動くか動作チェックしましょう。反応がない場合は、電池の接触や向きを再確認します。
⑤オープナーなどを使って裏蓋をしっかり締めます。
⑥時計の針や表示が正しく動いているか、裏蓋がしっかり閉まっているかをチェックして、問題なければ電池交換完了です。
注意点
自分で腕時計の電池交換をする際は、いくつかの重要な注意点があります。まず、自分で電池交換を行う場合、故障のリスクが伴う上、購入時の保証が適用されなくなることが一般的です。そのため、あくまで自己責任で行うものという認識が必要です。
自分で電池交換を行うリスクとしては、
- ・電池を押さえている部品をなくしてしまう
- ・ネジを紛失する
- ・防水パッキンが元に戻せない
- ・ネジ山を潰してしまう
- ・外した部品がうまく元に戻せない
など、様々なケースがあります。
特に、自分で作業を行うとコイルを傷つけてしまうリスクが高まります。ドライバーなどの工具でコイルを傷つけてしまうと、致命的な故障となるため修理ができなくなります。
また、腕時計の中には、故意にショートさせることでリセットを行う必要があったりと、構造が複雑で難易度の高いものも存在します。リスクを回避するためにも、高級クォーツ時計の電池交換は自分で行うのではなく、専門店に依頼することをおすすめします。
腕時計の電池交換を店に依頼する方法
自分での電池交換に不安がある場合や、大切な時計を安全に扱いたいときは、専門店に依頼するのが最も確実な方法です。ここでは、依頼できる場所や店選びのポイント、注意点までわかりやすく解説します。
電池交換を依頼できる場所
腕時計の電池交換は、以下のような場所で対応してもらえます。
店舗タイプ | 特徴 | 相場料金(目安) |
家電量販店 | その場で即日対応が多い | 1,000円前後 |
大型スーパーの時計売り場 | 利便性が高い | 1,000〜2,000円程度 |
ホームセンター | 混雑状況による | 800〜1,500円程度 |
街の時計修理店 | 細かい対応や調整も可能 | 1,500〜2,500円程度 |
ブランド公式修理窓口 | 純正部品・防水検査にも対応 | 3,000円〜10,000円前後 |
高級ブランドや防水性能付きの時計など、構造が複雑なモデルは公式サービスや専門店に任せるのが安心です。
また、スーパーやホームセンターは「その場で対応できない」場合もあるため、事前に電話確認しておくとスムーズです。ブランドや時計の構造によっては受付不可なこともあるので注意しましょう。
店選びのポイント
お店を選ぶ際は、単に「安い」だけで判断しないことが大切です。 料金に差があるのは、作業の丁寧さやパーツの扱い方、技術力の差が影響しているからです。
特に精密な時計ほど、その構造が繊細であるため、技術のある店舗を選んだ方が安心して預けられます。例えば、防水機能がついている時計や高級時計の場合、パーツの扱いや裏蓋の閉め方、さらには防水機能が維持されているかを確認するなど、細かな気配りが必要です。こうした作業を適切に行うには、熟練した技術が欠かせません。
口コミやレビューで実績を確認してから選ぶと失敗が少なくなるでしょう。
依頼時に気を付けたいこと
店舗に腕時計を持ち込む際は、まず、動かなくなった時期や原因をメモしておくと良いでしょう。電池切れ以外にも不具合がある場合、事前に伝えることで、正確な診断に繋がります。
また、その場で対応してもらえるのか、それとも一時預かりになるのかを確認しておくことも大切です。混雑状況や時計の種類によっては、作業に数日かかる場合もありますので、時間に余裕を持って依頼しましょう。
さらに、修理後の保証があるかどうかも確認しておくと安心です。万が一、作業後に不具合が発生した場合の対応について、事前に確認しておけば、後でトラブルを避けることができます。
特に防水機能付きの腕時計の電池交換を依頼する場合は、電池交換と合わせてパッキンの劣化チェックをお願いすることをおすすめします。これにより、防水性能が保たれ、長期間安心して使うことができます。
まとめ
腕時計の電池交換は、自分で行う方法もあれば、専門店に依頼する方法もあります。自分で交換する場合は、必要な工具を揃え、慎重に作業を進めることが大切です。一方で、腕時計の種類によっては精密な作業が求められるため、不安がある場合は専門店に依頼した方が安心でしょう。
店舗を選ぶ際は、価格だけでなく、技術力や作業の丁寧さといった品質面も重視しましょう。依頼時には、時計の状態や預かり対応の確認、修理保証について事前に聞いておくことで、安心してサービスを受けられます。特に防水機能がある場合は、パッキンの劣化チェックもお願いすると良いでしょう。
大切な時計を長持ちさせるためには、信頼できるお店を選び、適切な対応を受けることが重要です。
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