コスチュームジュエリーとは。歴史やおすすめのハイブランドを紹介
フェイクパールや合金などを使ったジュエリーを、コスチュームジュエリーと呼びます。デザイン性の高いものが多く、コーデに華やかさがほしい時に活躍してくれるのが魅力。本記事では、コスチュームジュエリーの特徴や歴史、楽しみ方の他、ハイブランドのジュエリーを紹介していきます。
目次
コスチュームジュエリーとは
上質な素材だけを使ったファインジュエリーに対し、コスチュームジュエリーは素材を限定しません。まずは、コスチュームジュエリーの定義やヴィンテージジュエリーとの関係性を紹介します。
素材に縛られない自由度の高いジュエリー
コスチュームジュエリーとは、素材を限定しないジュエリーのことを指します。ダイヤモンドのような宝石や、純度の高いゴールド、プラチナといった上質な素材だけを使用したジュエリーはファインジュエリーと呼ばれます。対してコスチュームジュエリーは、ガラスやフェイクパールといったイミテーションや、合金のようなさまざまな素材が使われているのが特徴です。
コスチュームジュエリーは素材を限定せず、デザインを重視しているため芸術性の高いものが多く見られます。ファインジュエリーと比較すると安価で手に入れやすい傾向ですが、ハイブランドや有名デザイナーが手掛けたものは高額な場合もあります。
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コスチュームジュエリーとヴィンテージの関係性
最近では、ヴィンテージジュエリーや大ぶりなジュエリーの人気から、コスチュームジュエリーにも注目が集まっています。コスチュームジュエリーには年月が経ったものが多いですが、すべてがヴィンテージやアンティークというわけではありません。
一般に、ヴィンテージジュエリーは20年~100年前に作られたもの、アンティークジュエリーは100年以上前のものを指します。ただし、コスチュームジュエリーの世界では、1930年から60年代にかけて作られたものがヴィンテージと呼ばれます。日本ではバブルの時代にシャネルのコスチュームジェリーなどが流行っていたため、現在ヴィンテージとして再注目されているのかもしれません。
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コスチュームジュエリーの歴史
コスチュームジュエリーがファッション界で広まったのは、1900年代と言われています。コスチュームジュエリーの歴史を語る上で欠かせない、2人の人物に焦点を当てて見ていきましょう。
先駆者はポール・ポワレ
コスチュームジュエリーを初めて制作したのは、フランスのファッションデザイナーであるポール・ポワレと言われています。ポール・ポワレは、まだコルセットが一般的であった20世紀初頭に「脱・コルセット」をテーマに掲げて、ゆったりとしたラインの革命的なドレスを発表したことから女性解放者と称されることもある人物です。1912年頃に自らがデザインしたドレスに合わせるため、初めてコスチュームジュエリーを制作したことで注目を集めました。
火付け役はココ・シャネル
コスチュームジュエリーの誕生後、支持をさらに拡大させたのは、シャネル(CHANEL)の創業者であるココ・シャネルと言えるでしょう。ココ・シャネルは1920年代に入ってから、「いかに洋服にマッチしたジュエリーを身に着けるかが大切」と提唱し、フェイクパールや非貴金属を使ったデザイン性の高いコスチュームジュエリーを発表しました。
それまでのジュエリーは富や権力の象徴といった側面がありましたが、コスチュームジュエリーの登場によって、その概念は覆されます。その後1950年代になると、ハリウッドの俳優達が舞台で身に着けたことから、コスチュームジュエリーと呼ばれるようになりました。
コスチュームジュエリーの楽しみ方
コスチュームジュエリーは存在感のあるものが多いため、コーデに取り入れるのが難しいと感じる人もいるかもしれません。おしゃれに見せるポイントを紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
シンプルなコーデに合わせて主役にする
コスチュームジュエリーは華やかさを演出するのが得意です。シンプルなシャツとボトムスなど、コーデがどこか寂しいと感じた時に存在感のあるネックレスやピアスを取り入れると、顔周りが華やかで明るくなり、ハイセンスな印象を簡単に作れるでしょう。シンプルコーデに合わせるとジュエリーとのバランスが取りやすく、チグハグになりにくいので、初めて挑戦する人にもおすすめです。
ブローチを洋服のポイントにする
ブローチでコスチュームジュエリーを取り入れるのもおすすめです。いつも着ている服も、ブローチを加えるだけで違った印象を与えることができます。
<ブローチの着け方の例>
・コートやジャケットの襟部分に着ける
・トップスの胸元や袖元に着ける
・ハイネックトップスの襟元に着ける
・カーディガンの裾に着けてカシュクール風に着こなす
服だけではなく、バッグやストール、帽子などの小物に着けてもおしゃれです。
コスチュームジュエリーのおすすめブランド
ハイブランドのコスチュームジュエリーは独創的で洗練されたアイテムが多いのが魅力です。ファインジュエリーではなくても、エレガントなデザインがコーデのクラス感を高めてくれます。コスチュームジュエリーがおすすめのブランドを紹介します。
シャネル(CHANEL)
コスチュームジュエリーの支持を拡大させたシャネル(CHANEL)のアイテムは、現在でも新旧問わず高い人気があります。特に注目したいのは、ブランドロゴのココマークやフェイクパールを取り入れたもの。
クリスタルとフェイクパールを組み合わせた華やかなネックレスは、カジュアルからきれいめまで、幅広いコーデに合わせやすいのが魅力です。
ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)
ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)もオリジナリティのあるコスチュームジュエリーを展開しています。
黒とシルバーの組み合わせがクールな印象のブローチセットは、ユニセックスで使用可能。さり気なくモノグラムに使われている模様が入っているのがポイントです。単体で着けたり、並べて着けたりとアレンジを楽しんでみてはいかがでしょうか。
エルメス(HERMÈS)
エルメス(HERMÈS)は高額なアイテムが多いイメージですが、コスチュームジュエリーの中には手に入れやすい価格帯のものも揃っています。レザーやホーンなど、使われている素材が幅広い点も特徴的です。
ブランドイニシャルをモチーフにしたポップアッシュは、エルメスのコスチュームジュエリーの中でも特に人気の高いアイテム。アイコニックで丸みのあるフォルムが印象的です。
クリスチャン・ディオール(CHRISTIAN DIOR)
クリスチャン・ディオール(CHRISTIAN DIOR)のコスチュームジュエリーは、エレガントでモダンなデザインが多い傾向。
クレール ディー リュヌは、ブランドイニシャルである「CD」をモチーフにしたデザインです。ほど良いボリューム感のあるチェーンリングに、クリスタルを並べたブランドイニシャルが華やかさを加えています。手元にアクセントがほしい時におすすめの一品です。
コスチュームジュエリーを探すならリユースショップがおすすめ
ハイブランドのコスチュームジュエリーを購入したい時は、リユースショップをチェックするのもおすすめ。コスチュームジュエリーには現在生産されていないものも多いので正規店で買えない場合がありますが、リユースショップならハイブランドのジュエリーが新旧問わず揃っています。定価よりもリーズナブルに購入できるだけではなく、ヴィンテージとして再注目されている手に入りにくいコスチュームジュエリーに出会えるかもしれません。
また、普段着けていないコスチュームジュエリーをリユースショップで買い取りしてもらうといった活用方法もあります。自分が着けなくなったジュエリーが、誰かにとっては一生物になる可能性があります。リユースショップの活用は、ファッションアイテムの廃棄を減らし、1つのものを永く循環させることができるためサステナブルな行動と言えるでしょう。
コスチュームジュエリーで個性を演出して
コスチュームジュエリーは独創的でデザインのバリエーションが豊富なだけではなく、人と被りにくいといった魅力もあります。素材にこだわらない、自分の気に入ったデザインのコスチュームジュエリーをファッションに取り入れて、個性を演出してみてはいかがでしょうか。