お気に入りのバッグを修理して長く使おう。家でできるケアの方法も紹介
サステナビリティーが求められる今の時代、バッグも長く使いたいものですが、愛用していればダメージの蓄積は避けられません。でも、寿命かなと思ったバッグは修理で復活することも多いんです。この記事では、バッグの修理専門店で修理可能なダメージや、気になる修理代、さらにバッグを長く使い続ける為の自宅でのケアの方法も紹介します。
目次
大切なバッグの修理は専門店で
やっかいな傷や汚れなどのダメージに気づいたら、自分で修理しようとせず、専門店に修理を依頼するのがバッグを長持ちさせるための鉄則です。自己流の修理をしてしまうと、汚れや破損がひどくなることも。誤ったケアが原因で直せなくなってしまえば、本末転倒ですよね。専門店に修理を依頼すれば、想像以上に良い状態で手元に戻ってくるはずです。
専門店で修理可能なバッグのダメージの種類
修理専門店なら、微小なダメージから大きなダメージまで幅広い内容の修理が可能です。もう寿命に見えても修復可能なこともあるので、諦めるのはまだ早いかもしれません。具体的な修理内容を実例とともに紹介します。愛用のバッグと照らし合わせてみてはいかがでしょうか。
持ち手や持ち手付け根の劣化
バッグの持ち手は、肩にかけたり握ったりして常に負担がかかっているのでダメージが出やすい場所。持ち手が劣化すると、破れたりちぎれたりすることも珍しくありません。
外側の破れや擦り傷
大切に使っていても、擦り傷がついたり時には破れたりするとも。特に繊細な素材のバッグは使っているうちに身に覚えのない傷ができていたりするものです。こちらももちろん修理対象で、中でも革製のバッグのひっかき傷は、もとの傷が全くわからないくらい綺麗に直ることがほとんどです。
内袋の劣化
内張と呼ばれるバッグの内側の生地の傷みも避けられません。破れたりほつれたりの他、シミが気になることも。クリーニングで汚れをとったり、部分的なダメージを補修することができます。また、内袋をまるごと張り替えて交換する1日半がかりの大きな修理も可能で、その場合、内側は新品さながらの状態になって返ってきます。
バッグの汚れやシミ
傷などがなくとも、汚れが目立ってくると使い続けるのは困難ですよね。特に色の明るいバッグは汚れが目立ちやすいもの。専門店に持ち込めば専用のクリーナーを使って綺麗な状態にしてくれます。
ファスナーの故障
ファスナーも、開け閉めを頻繁にするうちに噛み合わせが悪くなったり、持ち手の金具がはずれたりすることがあります。ファスナーの金属が剥げたり、サイドの布地のダメージや汚れが気になること珍しくありませんが、いずれも修理専門店で直せます。
四隅の傷み
バッグの四隅はダメージが出やすい場所の1つです。衝撃を与えたつもりがなくても、ものや衣類にすれて剥げたり傷んだりしやすく、最初にダメージが目に付きやすい部分です。四隅をピンポイントで補修する他、ピリングの張り替えの補修もあります。
バッグの修理代金について
バッグの修理代は、依頼する修理店、ブランド、商品の状態、修繕範囲や特殊パーツの有無などによってもばらつきがあるもの。あくまで一例ですが、修理代の相場を紹介します。また、どこに修理に出すか決める方法もあわせて見ていきましょう。
修理内容ごとの価格相場
バッグの修理専門店の修理代金の目安は以下の通りです。
・付け根の交換・補強:約4,000円〜
・取手の交換:約20,000円〜
・四隅の補修:約8,000円〜
・ファスナー交換:約7,000円〜
・内袋交換:約2万5,000円〜
・切れたり破れたりした革の補強:約8,000円〜
・ほつれ部分の縫い直し:約4,000円〜
正規店購入品は無料の場合も
正規店で購入したブランドバッグは、修理専門店ではなく、購入したお店に持ち込むと修理代が無料になることも少なくありません。購入したばかりで不具合が出た場合など、初期不良に該当すれば修理代がかかりませんし、保証期間が設けられていれば、故意・過失での損傷出なければ無料で修理してもらえます。アウトレットや中古店でも保証期間が設けられていることがあるので、それに該当するか領収書や保証書を確認してみましょう。
見積もりで修理依頼先を決める
バッグの修理は、購入したお店に依頼するか、修理専門店に依頼するかの二通りがメインです。ブランドバッグの場合、正規店で購入したものは正規店に持ち込むのが確実です。そうでない場合、高い修理技術を持った職人がいる修理店に依頼すると良いでしょう。多くの修理専門店では郵送でも修理依頼ができるので、近所にない場合も利用可能です。
修理代はあくまでも一例で、実際修理に出すとかなりばらつきがあります。大切なバッグですから、できれば複数の修理店の見積もりをとり、納得のいく修理方法を選びたいもの。近くに専門店があればそこで見積もってもらうこともできますが、写真を利用したネット見積もりも便利でおすすめです。
家でできるバッグのお手入れ方法
汚れたり壊れたりしたバッグは修理店に出すのがおすすめですが、できれば自宅でもバッグを長持ちさせる工夫をしたいもの。大切なバッグの大敵となるのは、日々蓄積する汚れ、乾燥、湿気、害虫などです。これらを防ぐための、自宅でできるお手入れ方法を紹介します。
デイリーケア
日頃のケアとして、バッグの状態を保つためなるべく使用するたびに乾拭きをすると良いです。目に見えないホコリも落ちて、革製品の光沢を保てます。バッグが傷つかないようやわらかい素材の布を使用して優しく拭くのがポイント。金具の間や細かいパーツには、専用のブラシもおすすめです。
スペシャルケア①乾燥防止
バッグの表面に細かいひびが見えたり手触りがカサカサしてきたりしたら、乾燥している証拠です。そんな時は、革に栄養分と潤いを補充するオイルケアを施しましょう。
①はじめに乾拭きやブラッシングで、バッグ表面のホコリを落とす
②次にやわらかい布に1円玉くらいの量のオイルをとり、バッグ全体に円を描くように薄く塗り広げる
スペシャルケアといっても、この2ステップで済むシンプルなケアです。シミにならないようオイルは付けすぎないこと、手早く均一になるよう塗りするのがポイントです。また、オイルとの相性が悪い素材もあるので、前もってバッグの底などの目立たない部分でパッチテストをしましょう。
スペシャルケア②防水・防湿
水に濡れると革のシミや色落ちが起きる他、湿気によるカビなどの心配もあります。こうしたトラブルを防ぐ防水ケアが効果的です。方法は以下の通り。
①ユノやブラシでホコリを落とす
②野外や風通しのいいところで、バッグから30㎝ほど離して防水スプレーを吹きかける
③全体がしっとりする程度にスプレーしたら、20~30分かけてしっかり乾燥させる
④完全に乾いたら仕上げにやわらかい布で乾拭きして全体になじませる
防水スプレーの効果は時間が経つにつれて落ちるので、定期的なケアが必要です。毎日使うバッグの場合、雨や湿気の多い梅雨時期なら週一を目安にケアしましょう。ただし、防水スプレーには経年変化を防ぐ役割もあるので、エイジングを楽しみたいなら使用頻度を落とすのがおすすめです。
スペシャルケア③防虫
衣類害虫も大切なバッグを傷める原因になります。革製品の防虫対策は以下の通りです。
①製品が購入時に包まれていた不織布や布製の袋に入れて保管
②入れっぱなしにせず、状態を定期的に確認
なお、防虫剤は便利な虫除けアイテムですが、革製のバッグの場合には注意が必要です。防虫剤が直に触れると化学反応を起こし変質し、変色や硬化を起こすこともあることを覚えておきましょう。
大切なバッグは修理をして長く愛用しよう
バッグを修理して長く使うことは、サステナブルファッションの視点でも有意義です。なにより、一度ダメージを受けたバッグが丁寧に修理されて戻ってくることにより、今まで以上に愛着が湧くはず。大切なバッグを長く愛用するため、家でのお手入れと合わせて専門店での修理を活用しましょう。