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ボタニカルダイとは?花や果実から生み出される自然な色合いを楽しもう

ボタニカルダイは、花や葉などの植物から抽出した染料を用いた染色技術。環境へ配慮した製法のため、サステナブル活動を行う企業や、ナチュラルなライフスタイルを好む人達から注目を集めています。本記事ではボタニカルダイの特徴や魅力、取扱ブランド、またボタニカルダイをはじめとしたサステナブルファッションについて解説します。

ボタニカルダイとは

ボタニカルダイで染めた布

出典 Shutterstock

ボタニカルダイとは、日本古来の染色技術を進化させたもの。ナチュラルな色合いや豊富な色素が特徴です。まずは、ボタニカルダイについて詳しく見ていきましょう。

自然の植物から抽出した色素を使った染色方法

ボタニカルダイとは、自然の植物から作った染料を使って布を染める方法。古くから日本で伝わる草木染めを進化させた染色技術です。

植物=ボタニカル、染料=ダイという英語が由来となっていて、花や果実といった草木や木の実など自然の植物を原料にした色素を使います。ボタニカルダイの中には、香りを残せる技術もあります。

ボタニカルダイはナチュラルで奥行きのある色合い

ボタニカルダイは自然由来の原料で染色しているため、ナチュラルで優しい色合いが特徴です。あらゆる植物を使用しているため、現在は1000色以上の色があると言われています。さらに自然界の色は、1色に見えても200種類もの色素が混ざっているので、奥行きや深みを感じられるのも魅力です。

ボタニカルダイは長い年月をかけて水質を検証し、調整したことによって美しい色合いが実現しました。これらが生み出す独自の美しさは日本の水だからこそ。自然が生み出す色合いはいつまでも美しく、パワーを感じられます。

ボタニカルダイと他の染料との違い

天然染料で染められた布

出典 Shutterstock

衣服やバッグなどはボタニカルダイや草木染め、合成染料によって着色されています。それぞれの違いや特徴を見ていきましょう。

草木染めとの違い

ボタニカルダイと草木染めは天然染料を使用している点では同じですが、使っている割合が異なります。草木染めでは天然染料を20パーセント程度使用し、色を定着させるために多くの薬剤を使用します。一方ボタニカルダイは、特殊な糊を使用することによって天然成分を繊維に付着させることが可能です。そのため、90パーセント以上の割合で天然染料を維持できます。

また草木染めは、生地に吸収されなかった分の染料が残りますが、ボタニカルダイでは必要な分の染料しか使わないため、生地を染め終わった後でも透明に近い水が排出されるのが特徴です。さらにボタニカルダイは、色素の色止めをするために使われる媒染剤を使用せず、ごく微量の化学染料しか使用していないため、草木染めに比べると色が鮮やかで長持ちします。

合成染料(化学染料)との違い

一般的に販売されている衣服やバッグなどは合成染料のみで染め、その染料を定着させるために金属性の媒染剤を使用します。この合成染料は、有機合成化学の過程で人工的に作る染料で、発色が良く色の調整がしやすいのが特徴です。また製造コストも安いので大量生産に向いています。しかし、強いアルカリ製薬品を使うため、環境汚染につながっているのも事実です。また、敏感肌の人にとっては刺激になってしまう懸念点もあります。

ボタニカルダイの魅力

果物や野菜から作られた天然の塗料で彩られた卵

出典 Shutterstock

ボタニカルダイのアイテムは地球環境に優しく、世界に一つしかない色合いを楽しめる魅力があります。ここでは、ボタニカルダイの魅力について解説します。

同じ原料を使っても色合いが異なる「オンリーワン」カラー

ボタニカルダイは同じ植物で染めても季節や時期、環境によって出る色が異なります。これは植物の状態によって染液の濃さが異なったり、煮出す時間によって色の濃淡が変わったりするからです。同じ色の服を量産しようとしても色の出方が違ってくるため、同じ色には染まりません。そのため、同じ色に染められたものには二度と巡り会えないという魅力があります。

地球環境に悪影響を与えにくい

ボタニカルダイは環境にも優しいのが魅力です。ボタニカルダイを製造する際、生地に色素を定着させるために下処理で糊をつけます。その糊に色素がついて色を染めていくため、必要な分しか使用しません。その結果、染める際に排出された水は透明に近く、環境への負荷を軽減できます。さらに流行を意識せず永く愛用できるので、無駄な廃棄が減ります。

ボタニカルダイのアイテムを取り扱うブランド

木の枝に吊るされた

出典 Shutterstock

ボタニカルダイのアイテムを取り扱うブランドを紹介します。そのブランドならではのコンセプトや、取り組みなども併せてチェックしていきましょう。

エル(ELLE)

花を原料としたワンピースや、ボタニカルダイならではの優しいニュアンスカラーのシャツワンピースなど、ボタニカルダイの衣服を取り扱っているエル(ELLE)。

オーガニックテキスタイル世界基準である「GOTS」の原料を使用したり、CO2削減のために廃棄商品を減らしたりなど、サステナブル活動を積極的に行っているブランドです。他にも資材の無駄を削減したり、梱包の配送によって発生する排気ガスを減らしたりするため、梱包にも工夫をしています。

ロンハーマン(Ron Herman)

ロンハーマン(Ron Herman)でも、ボタニカルダイの衣服やタオルを取り扱っています。衣服は1点1点を手作業で染めているものが多く、花やフルーツなどの自然由来の色合いを楽しめるのが特徴です。タオルは、アンナット(紅の木)の実を使った天然塗料で染められています。

ロンハーマンでは2030年までにCo2排出量を実質ゼロにする試みを行ったり、在庫の最適化による余剰在庫削減を行ったりなど、サステナブルな取り組みに積極的に貢献しています。

エス エッセンシャルズ(S.ESSENTIALS)

エス エッセンシャルズ(S.ESSENTIALS)も、2018年からボタニカルダイの商品を毎シーズン展開。2022年に販売された商品では、このブランドの想いや花言葉を込めた花々を使用しました。

エス エッセンシャルズは素材やデザイン、縫製にこだわりを持ち、「ほんとうにいいもの」を追求した大人向けのブランドです。サステナブルな取り組みを行っていて、地球や着る人に配慮したMADE IN JAPANの丁寧な商品作りをコンセプトに掲げています。

リリーブラウン(Lily Brown)

リリーブラウン(Lily Brown)もボタニカルダイのアイテムを取り扱っているブランドです。オーガニックコットン100パーセントを使用し、ボタニカルダイの優しい色合いが特徴のカーディガンやスカートなどを展開しています。

リリーブラウンでは、使用済みペットボトルを再利用した再生繊維で作られたエコバッグや、廃棄する食材や野菜を染料として再活用するプロジェクトとのコラボ商品を発売しています。

ボタニカルダイ以外のサステナブルファッションも知ろう

ボタニカルダイを始めとしたサステナブルファッションにはさまざまな種類があります。ファッション業界では、環境汚染や資源の無駄遣いなどによって地球や生物に負荷をかけているのが現状です。そこで環境に配慮した取り組みを行うため、サステナブルファッションが注目されています。

【サステナブルの代表例】

子豚を可愛がる女の子

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アニマルフリー:毛皮や羽毛、レザーなど動物性素材を使用していない製品。生物の生命に負荷をかけない取り組み。

フェアトレードと書かれた麻袋とコーヒー豆や米

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フェアトレード:公平なお金でやり取りすることによって世界中をより良い方向に導く仕組み。適正な賃金が支払われたり、農薬による健康被害を減らしたりなどの社会貢献。

リユースのマークが入った紙袋を持つ女性

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リユース:不要になった衣服やバッグ、アクセサリーなどをリサイクルショップやフリマアプリで販売したり、購入したりすること。形を変えて再利用するリサイクルに対し、形を変えずにそのまま使用する人が変わるのが特徴。

世界に一つしかないボタニカルダイの色合いを楽しもう

ピンクの洋服を手に取る女性

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天然の植物から抽出した色素を使ったボタニカルダイのアイテムは、自然でナチュラルな色合いが特徴です。また、同じ色味には巡り会えないオリジナルアイテムとしても魅力があります。ボタニカルダイアイテムを使用することは、サステナブルにもつながるでしょう。世界に一つしかないボタニカルダイの色合いを楽しんでみませんか。

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rino
サムネイル: rino
スタイルのお手本は自由に生きるパリジェンヌ達。作り込み過ぎないシックなスタイルが得意。