SDGs(持続可能な開発目標)とは?17のゴールとファッションとの関わり
SDGs(エス・ディー・ジーズ)についてどれくらい知っていますか?2030年までに達成すべき17のゴール(目標)と169のターゲット(具体的な目標)で構成されるSDGsは、今後学校や仕事でもしばしば話題になること間違いなし。今のうちに世界共通の17のゴールと、私たちに何ができるのかを確認しておきましょう。
目次
- SDGs(エス・ディー・ジーズ)とは?
- 2030年に向けて世界が合意した「持続可能な開発目標」
- MDGs(エム・ディー・ジーズ)との違い
- 2030年までに達成すべき「17のゴール」とは?
- 17のゴール一覧
- 169のターゲットは目標達成のための具体的な目標
- 企業がSDGsに取り組むべき理由
- SGDsに取り組んでいるかを投資家はチェックしている
- 企業がSDGsに取り組む5つのステップ
- ファッションとSDGsの関係
- ファッションとSDGsは密接な関わりがある
- 1冊にわたりSDGsを特集したファッション誌も
- サスティナブルなファッション
- 今、あなたにできること
- SDGsは世界をより良くしていくための大きな目標
SDGs(エス・ディー・ジーズ)とは?
SDGsが最近話題になっている背景には、SDGsの理念に沿った取り組みを進める企業が増えていることがあります。なぜ企業はSDGsに積極的に取り組んでいるのでしょうか。
SDGsはSustainable Development Goals(持続可能な開発目標)の略で、「エス・ディー・ジーズ」と呼ばれます。
2030年に向けて世界が合意した「持続可能な開発目標」
SDGsは、2015年9月の国連サミットで採択された2015〜2030年の15年間で国連加盟193カ国が達成するべき世界共通の目標です。17のゴール(目標)と169のターゲット(具体的な目標)で構成されており、主に発展途上国に関する目標から先進国にも大きく関わる目標、そして国の枠組みを超えて取り組むべき地球規模の目標まで非常に包括的な内容になっています。
つまり、一言で言うと「2030年までに世界で達成すべき大きな17の目標」です。
MDGs(エム・ディー・ジーズ)との違い
2000年から2015年までを達成期限としていたグローバル目標であるMDGsはSDGsの前身。2015年という達成の期限を迎えたことで新しくSDGsという世界共通の目標が設定されました。
2030年までに達成すべき「17のゴール」とは?
SDGsは、基本となる17のゴール(目標)とそれを達成するための169のターゲット(具体的な目標)で構成されています。
17のゴール一覧
1.貧困をなくそう
2.飢餓をゼロに
3.すべての人に健康と福祉を
4.質の高い教育をみんなに
5.ジェンダー平等を実現しよう
6.安全な水とトイレを世界中に
7.エネルギーをみんなにそしてクリーンに
8.働きがいも経済成長も
9.産業と技術革新の基盤を作ろう
10.人や国の不平等をなくそう
11.住み続けられるまちづくりを
12.つくる責任つかう責任
13.気候変動に具体的な対策を
14.海の豊かさを守ろう
15.陸の豊かさも守ろう
16.平和と公正を全ての人に
17.パートナーシップで目標を達成しよう
前半は発展途上国に大きく関わる目標が多いですが、中盤は先進国にも当てはまる内容が増え、後半は国の枠組みを超えた目標になっています。このように、SDGsの基本となる17のゴールは包括的かつ抽象的な言葉でまとめられており、現在世界が抱えている問題を幅広く織り込んだ内容になっているのです。
169のターゲットは目標達成のための具体的な目標
上記の17の目標だけでは各国が具体的にどのような対策を取るべきなのかはわかりません。それをより具体的に示したものが169のターゲット。1つの目標ごとにだいたい5〜10のターゲットが設定されています。ただ、ターゲットの中には具体的な数字を含むものもあれば漠然とした内容に止まるものもあるので、さらに細かい230の指標をターゲットごとに策定して補足、説明をしています。
企業がSDGsに取り組むべき理由
SDGsが最近話題になっている背景には、SDGsの理念に沿った取り組みを進める企業が増えていることがあります。なぜ企業はSDGsに積極的に取り組んでいるのでしょうか。
SGDsに取り組んでいるかを投資家はチェックしている
2006年に国連はPRI(責任投資原則)を提唱して以来、投資家の間では環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)に配慮して投資を行う「ESG投資」への関心が高まっています。目先の短期的な利益を見て判断するのではなく、中長期的な目線で企業価値を判断する投資家が増えていきているのです。
つまり、SDGsの達成に貢献することは企業にとって必須事項。そのためSDGsへの取り組みは企業にとってこれからの大きな課題なのです。
企業がSDGsに取り組む5つのステップ
具体的に企業がSDGsに取り組む際には以下の5つのステップが重要です。
1,自社を知る
2,戦略設計
3,指標設定
4,社内認知度向上
5,外部発信
まずは自社の社会の中での立ち位置を知り、何ができるのかの戦略を練ります。そして、取り組みの成果を判断するものさしである指標は「どのくらい本気でSDGsの達成に向けて取り組んでいるか」がわかる重要なポイント。取り組みや成果は外部への発信ももちろんのこと、社内でSDGsへの意識を高めるために社内へのアピールも忘れないようにするべきです。
ファッションとSDGsの関係
多くの企業がSDGs達成のために取り組みを行なっていますが、それはファッション業界も同じ。むしろ私たちの身近なファッションという分野でSDGsを語ることは大きな意味があることです。
ファッションとSDGsは密接な関わりがある
私たちが毎日着ている服や、アクセサリー、特別な日につけるジュエリーなどがどのように生まれたものか、そして自分が使わなくなった後どうなるのかについて考えたことがあるでしょうか。
服を作る背景には水質汚染、環境破壊、低賃金、長時間労働など様々な問題が存在しています。そして服を廃棄して焼却する際にも大気汚染やゴミ問題は避けられません。毎日身につけるファッションに関するものだからこそ、選択を少しだけ意識しさえすれば、SDGs達成に貢献できるはずなのです。
1冊にわたりSDGsを特集したファッション誌も
2019年1月に講談社が発売した「FRaU(フラウ)」は「世界を変える、はじめかた」と題して全ページでSDGsを特集しています。まだまだSDGsの認知度が低い日本人ですが、フラウのターゲット層である若い女性たちは特に感度が高い世代でもあります。その世代に「SDGsはみんなで取り組むべきこと」という気づきが生まれることで、確かに世界は変わるかもしれません。
サスティナブルなファッション
服を購入する私たちの意識改革とともに、サスティナブル(持続可能)なファッションに本気で取り組むファッションブランドは増加傾向にあります。リサイクル素材やオーガニックコットンを使っているブランドなどはその代表格。バイオテクノロジーを駆使して生まれた人工皮革やシルクなどを使用しているブランドも注目されています。
一つの服が生まれる背景には様々な物語があります。デザインや値段だけを見て服を購入することもできますが、そこで一人一人が意識してサスティナブルな選択をすることがSDGs達成に繋がっていくのです。
サスティナブルなファッションにに関する取り組みやブランドについては、以下の記事で詳しく解説しています。
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今、あなたにできること
SDGsを達成するためには私たち個人の意識改革とともに努力が欠かせません。小さなことでも身近なことから取り組むことが大事。具体的には私たちのこんな行動がSDGs達成を支えています。
・食べきれない時は捨てずに冷凍する
・エコバッグを使う
・紙を節約する
・服をリサイクルする
「なんだ、全部当たり前にやっていることだ」と思った人は自然とサスティナブルな生活を意識できている証。私たち個人ができることは実はとても簡単で意識一つでできることがほとんどです。やっていなかったことがある人はさっそく明日からできることに取り組んでみましょう。
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SDGsは世界をより良くしていくための大きな目標
SDGsは世界を良くするために個人が、企業が、国が、世界が意識し取り組むべき大きな目標です。そして、世界がSDGsを達成し、理想的な状態になるためには私たち一人一人がサスティナブルな選択をすることが欠かせません。食事やファッションなど身近ないつもの選択肢に、サスティナブルな選択肢を加えてみてはいかがでしょうか。