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ESGとは?ESG投資のための基礎知識やSDGsとの違いを解説

ESGとは「企業の価値分析」のことで、近年ビジネスや投資関連の話題でよく出てくるワードです。耳には良くするけれど、ESG投資やSDGsなどの関連ワードとの違いや、そもそも何を指しているのかよく分からないという人もいるかもしれません。この記事では、ESGの意味やESG投資の基礎知識、SDGsとの違いなどを解説します。

ESGとは?意味や定義を解説

EGSとは 環境

出典 Unsplash

近年、ビジネス業界で注目を集めているESG。ここではESGの意味や定義、具体例について紹介します。

ESGとは企業の価値分析のこと

ESGとは環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)を意味し、それぞれの頭文字をとった言葉で企業の価値を分析する際に使われています。

企業の安定的かつ長期的な成長には業績や財務状況だけでなく、環境や社会問題への取り組み、ガバナンスが影響しているという考えが広まり、注目されるようになりました。何か明確な定義や基準が存在する訳ではないというのが現在の状況です。

ESGの具体的な取り組み

ESGの具体的な取り組みとして、環境分野では「温室効果ガスの排出削減」「エネルギー使用量の削減」「水銀削減」「使用化学物質の管理」などが行われています。

社会分野では「海外重要ポジションの現地化比率向上」「グローバルな従業員の確保」「女性管理職の採用」「障がい者雇用」などが挙げられます。

ガバナンス分野では「適切な組織体制の構築」「内部通報・相談件数などの透明性の高い情報開示」などが進められています。

ESGは投資とどんな関係がある?

ESG投資とは

出典 Unsplash

ESGと一緒に使われることが多い言葉がESG投資です。ここではESG投資の意味や方法について紹介します。

ESG投資とは

ESG投資とは、ESGに配慮した企業に投資することを指します。

ESGの観点で評価が高い企業は長期的に安定した成長が期待できるため、長期の資産形成に向いていると言えるでしょう。個人では取り組むことが難しい環境問題や社会問題でも、それに配慮している企業に投資をすることで間接的な社会貢献につながります。

ESG投資は7つの手法に分類される

グローバル・サステナブル投資連合(GSIA)は、世界のESG投資額を集計し、統計を公表している国際団体です。このGSIAでは、ESG投資を7つの手法に分類しています。それぞれの手法の特徴について、次項で詳しく見ていきましょう。

ESG投資の7つの手法

ESG投資の7つの手法

出典 Unsplash

ESG投資には7つの具体的な手法があります。ここではその手法についてをそれぞれ解説します。

ネガティブスクリーニング

ネガティブスクリーニングは「特定の業界を投資対象から除外する方法」です。具体的には、アルコール、タバコ、銃器、カジノといったESGの観点からの評価が低い業種を投資対象から排除することを指します。

ポジティブスクリーニング

ポジティブスクリーニングは「ESGのパフォーマンスが優れている企業に投資をする方法」です。例えば同じ業種の中でより環境問題や社会問題、ガバナンスに積極的に取り組んでいる企業を選ぶことがESG投資につながります。

国際的規範に基づくスクリーニング

国際的規範に基づくスクリーニングは「ESG分野での国際基準をクリアしていない企業を投資先から除外する方法」です。例えば、国際労働機関(ILO)が定める国際労働基準をクリアしていない企業を投資先から排除していくという手法です。

ESGインテグレーション


ESGインテグレーションは「もともとの財務情報にESGにまつわる非財務情報を組み入れて投資先を絞る方法」です。似たような財務情報の企業が複数あった場合には、よりESGの評価が高い企業に絞っていきます。

サステナビリティ・テーマ型投資

サステナビリティ・テーマ型投資は「サステナビリティ(持続可能性)がメインの事業に投資する方法」です。例えば、再生可能エネルギーや持続可能な農業などの事業展開をしている企業や業種に投資することです。

インパクト/コミュニティ投資

インパクト/コミュニティ投資は「社会や環境的に強い好影響をもたらす技術やサービスによる事業を投資する方法」です。例えば、途上国における教育やエネルギーに関わる事業を展開している企業や業種に投資することです。

企業エンゲージメント

企業エンゲージメントは「株主から企業にESGを呼びかけて、ESGに対応するよう働きかける方法」です。例えば、投資後に株主が環境問題に配慮した取り組みをより積極的に行うよう投資先企業に意見していくことです。

ESGとSDGsの違い

ESGとSDGsの違い

出典 Unsplash

ESGの関連ワードとしてよく登場するのがSDGsです。ここではESGとSDGsの違いについて解説します。

違いは「誰が・何が対象になっているか」

ESGとSDGsの違いは、対象が何であるかです。

ESGは企業が取り組むべき課題なので、対象は企業や投資家となります。一方、SDGsは持続可能な開発のために世界全体が取り組む国際目標です。そのため、対象となるのは国や企業、個人すべてがそれぞれにできることから取り組んでいきたいものです。

SDGsの達成にはESGが不可欠

SDGsを達成するためには、国や個人のみならず多くの企業の協力が必要となります。そのため、SDGs達成のためには企業がESGに積極的になることが欠かせません。

企業の経営戦略におけるESGとは?

企業の経営戦略におけるESGとは? ハイブランド

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近年ではESGやSDGsを意識した経営戦略を取り入れる企業が増えています。さまざまな業種や企業がESGやSDGsを意識していますが、ここではそのなかでもハイブランドの取り組みについて紹介します。

GUCCI(グッチ)

グッチは、自社と、部品の調達・製造から消費者に届くまでの一連の流れに携わる全サプライチェーンの事業活動で発生した温室効果ガスの排出を年次ベースで相殺することに2019年に成功し、今後も継続すると宣言しました。
ショップやオフィス、工場などの電力の8割以上を再生可能エネルギーに切り替えており、温室効果ガス対策をしています。リサイクル素材やオーガニック繊維の使用を増やす取り組みも進めており、今後もEGSにつながる活動を拡大していく予定です。

PRADA(プラダ)

プラダでは、製品に2019年から再生ナイロン糸「エコニール(ECONYL®)」を使用しています。これは海から集めたプラスチック廃棄物や漁網、繊維廃棄物を再利用し、浄化してつくられた糸で、無限に再生できるのが特長です。

また、仏銀行大手クレディ・アグリコルから5,000万ユーロ(約60億円)のサステナビリティ連動ローンを受けました。サステナビリティ連動ローンとはサステナビリティの取り組み成果によって金利が変動します。ハイブランド業界に対するサステナビリティ連動ローンを獲得したのはプラダが初。ESGを意識し、目標を達成していこうとする意欲がうかがえます。

Louis Vuitton(ルイ・ヴィトン)

ルイ・ヴィトンは、2025年までに責任を持った原材料の調達率を100%にすること、2030年までに使い捨てプラスチックの使用率を0%にすることを目標としています。

優先的に取り組んでいくのは、水やエネルギーなど資源の保護、動物福祉の尊重、森林伐採の回避、有害化学物質の排除、大気汚染や水質汚染の削減。例えば、包装で使用するプラスチックには全てリサイクルされた材料を使い、消費者に情報を開示するシステムを2026年までに構築することなどを掲げて取り組みを進めています。
他にも、金、レザー、木材、テキスタイルなどの高価な材料を二次利用するために、特殊な再利用加工技術を用いるなどして目標達成を目指しています。

CHANNEL(シャネル)

シャネルは、事業を再生可能エネルギーだけで行うことを目指す「RE100」に参加しています。

自社施設で発電や森林保護などを行うのに加えて、太陽光パネルを住宅に無償で設置する低所得者向けソーラー発電プロジェクトを推進しています。また、香水に使用している天然アルコールがフランス産のテンサイを原料としていることから、テンサイ農場における二酸化炭素排出量の削減に取り組むなど、事業に接点のあるところからもESGを進めています。

企業のESGに着目してみよう

企業のESGに着目してみよう

出典 Unsplash

ESGとは環境、社会、ガバナンスを意味し、企業の価値を判断する基準となるものです。ESGに配慮した企業への投資がESG投資で、投資家の間で注目が集まっています。ESG投資は環境への配慮や社会貢献につながるサステナブルな行動でもあると言えるでしょう。投資先に迷ったら企業のESGに着目するのもおすすめです。ぜひ、「ESGとは、ESG投資とは?」という疑問を解決して、正しい知識を身につけてください。

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aki
サムネイル: aki
ヴィンテージアイテムが大好きな27歳。海外の古着屋さん巡りで自分だけのアイテムを見つけるのが趣味。好きなブランドはMARNI。憧れブランドはCHANEL。